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整合
「整合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
整合の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「科学者と芸術家」より 著者:寺田寅彦
生活がある事は事実である。たとえば古来の数学者が建設した幾多の数理的の系統はその
整合の美においておそらくあらゆる人間の製作物中の最も壮麗なものであろう。物理化学....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
少なくも歴史的に見た時に従来の物理的科学ではいわゆる常識なるものは、論理的系統の
整合のためには、惜しげなくとは言われないまでも、少なくもやむを得ず犠牲として棄却....
「写生紀行」より 著者:寺田寅彦
なりに不規則な平面的分布が、透視法という原理に統一されて、そこに美しい幾何学的の
整合を示している。これらの色を一つ取りかえても、線を一つ引き違えても、もうだめだ....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
あるのだから、新聞の類型的描写が自然にぴったりとこっちの持参の型のどれかにはまり
整合する。従ってそれで完全に納得し、満足し、そうして自分では容易にできないのを他....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
かは既に意味のないことではない。その意味を後に明らかにする。 絶対主義的立場(
整合)と相対主義的立場(
整合)とはその根柢的な論争にも拘らず、勝敗を決定すること....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
もなく理論の体系に基くのである。一定の端初出発さえ与えられればあとは論理の単なる
整合をたよりにして、諸考察や実証的諸事実に対する辻褄を合わせて行くことは、或る程....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
い――以外にはあり得ない、何故なら吾々はどのような意味であろうと活力という要因を
整合的には許せないから。ただ機械的に分析を進めるに際して、この合目的性が、場合々....
「辞典」より 著者:戸坂潤
功績も大きい。 彼によれば形而上学は現実的存在の夫々の或る一面のみを取り出して
整合に齎《もたら》すものに過ぎず、経験的所与を絶対化するものであるから、形而上学....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
近き原因は、予報の指定する範囲と被予報者の利害範囲の大きさの相違と、その公算的不
整合を許容する程度の差異に帰すべしと思わる。 最後に卑近なる例を挙げて所説を補....
「文学の中の科学的要素」より 著者:寺田寅彦
な独立の実在であると仮定する。そうしてそのような所知者の世界には時と空間に関する
整合が存在し、普遍にして必然な因果関係が存在するという事を前提として、そういう型....
「空間概念の分析」より 著者:戸坂潤
れる或る部分があるということは、至極事実上ありそうなことであるし、又吾々の理論の
整合から云っても充分成り立って好いことではないか。却ってこの日常語を地盤としてこ....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
とした含蓄がある。大ざっぱでありながら、微細な感覚を欠いているわけでもない。形の
整合をひどく気にしながらも、形そのものの美を目ざすというよりは、形によって暗示せ....