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「敵味方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

敵味方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
はあるが、はげしい太刀音《たちおと》と叫喚の声とが、一塊《ひとかたまり》になった敵味方の中から、ひっきりなしにあがって来る。――しょせん逃げられないとさとった彼....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
ぷすが早いか、一声高く嘶《いなな》いて、鼻づらを急に空へ向けると、忽《たちま》ち敵味方のごったになった中をつきぬけて、満目の高粱畑《こうりょうばたけ》をまっしぐ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
嘲笑《ちょうしょう》を浴せかけた。最後に数人の若者たちは心から彼に信服した。が、敵味方の差別なく彼等がいずれも彼に対して、一種の威圧を感じ始めた事は、打ち消しよ....
少年」より 著者:芥川竜之介
《ぼうし》も何もない少年である。彼はやっと立ち上ると、思わず大声に泣きはじめた。敵味方の少年はこの騒ぎにせっかくの激戦も中止したまま、保吉のまわりへ集まったらし....
将軍」より 著者:芥川竜之介
いか、突然大声に笑い出した。大声に、――実際その哄笑《こうしょう》の声は、烈しい敵味方の銃火の中に、気味の悪い反響を喚《よ》び起した。 「万歳! 日本《にっぽん....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ので「狼」の配下は、一度に反抗してきた。最早機関銃もピストルも間に合わなかった。敵味方は肉体を以て相手の上に迫って行った。 乱闘、又、大乱闘。 どこから飛ん....
自叙伝」より 著者:大杉栄
に、一人か二人の勇者をそこへ飛びこませるのだった。この勇者等は、組打ちをしている敵味方の肩の上から陣屋のなるべく奥へ飛びこんで、一挙にしてその一番奥の隅を占領す....
火星兵団」より 著者:海野十三
っぱなすと、丸木艇は、たくみにこれをかわして逃げてしまう。 まるで巴のように、敵味方は、ぐるぐると、うちつ、うたれつ、上になり下になり、追いつ、追われつ、死闘....
怪塔王」より 著者:海野十三
、青江三空曹必死の追跡のかいがあり、とうとう機は怪塔ロケットと平行になりました。敵味方の二機は頭をならべて、まっしぐらに飛んでいく。怪塔の窓がよく見える。小浜兵....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
、しまった。こいつはとんだことを喋ってしまったぞ。撃墜といったのだから、とうとう敵味方の区別をわすれて、喋ってしまった) さあ、こまった。 「順序をたてないで....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
ても、敵の何千、何百という飛行機が一度に攻めてくると、何しろ速度も早いし、その上敵味方が入り乱れて渡りあっているうちには、どこかに網の破れ穴のように隙が出来て、....
流線間諜」より 著者:海野十三
た。 「やられた!――」 と、その次に叫んだのは「右足のない梟」だった。二人の敵味方は、組み合ったままドウとその場に倒れた。 「折れた紫陽花」はこれを見るより....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
挙動は如何というに、甚だ平気にして干渉などの様子なきのみならず、日本人においても敵味方共に実際|干渉を掛念したるものはあるべからず。 或は西南の騒動は、一個の....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
れ、味方には憎まれた高師直は、その罪ほろぼしに真如寺を建立したが、彼はいつまでも敵味方の呪いのまとになっていた。そういう周囲の事情から、彼は次第に主君の信用をも....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
真相を衝き難く、ナポレオンを軍神視する事となり、彼が白馬に乗って戦場に現われると敵味方不思議の力に打たれたのである。 ナポレオンの神秘を最初に発見したのは科学....