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「敵性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

敵性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きつつある自意識」より 著者:宮本百合子
、ドイツのナチズムとイタリーのファシズムの真似一点ばりだった当時の日本の政府は、敵性の文学であるという理由で、それから益々興味ふかくなる第八巻からあとの出版をさ....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
れで新政府は、正々堂々たる抗議を○○権益財団に向けて発することができる。いよいよ敵性第三国の○○退却の日が近づいたぞ」 そういって、特務機関長は、はればれと笑....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
にこの土地にのこっていたのだ。だから、もしドイツ兵に見つかれば、有無をいわさず、敵性ある市民、あるいはスパイとして殺されてしまうであろう。殊にモール博士から託さ....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
ええと、どういったらいいかなあ」と、白木は、妙に考え込んだ。 「そうだ。つまり、敵性国イギリスの息の根を徹底的に止めちまうことについて、なんだ。かの三国同盟の精....
それらの国々でも」より 著者:宮本百合子
本の輸入は禁じられ、国際的な統計はもとより国内事情の実際を知る統計は禁止された。敵性の言葉という理由で中等学校の正課から、英語がとりのぞかれ、レコードは音盤とよ....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
日本語を解放しようとしている。 ローマ字は急速にひろまっている。戦争中文部省は敵性語として外国語を初等中等学校の教育課目の中から削った。蓄音器の「レコード」さ....
結集」より 著者:宮本百合子
て来た軍隊は、その学校の表門にかけてある看板が、生意気だ、今頃英学塾というような敵性語を教える看板を麗々しくかけておくのは国賊だと、その看板をはずして前の溝川へ....
上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
し難い状態である。蘇州河以南の租界に住んでる彼等の多くは、其処が未だ日本に対する敵性の濃い英米の勢力圏内であり、随って重慶政府と密接な繋りを持っているだけに、単....
広場のべンチ」より 著者:豊島与志雄
戦は絶え間がなかった。 遠くに見える兵陵地帯の裾に、小さな部落があって、そこが敵性スパイの本拠と目されていた。僅かな油断の隙間に、こちらが手痛い損害を蒙った、....
ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
のである。 オットー一世は英邁で、ドイツ王になるやスラブ、デーン、マジャル等の敵性諸民族を撃滅し、又西フランク(フランス)を征し、進んで羅馬法王の居ますイタリ....
俳優への手紙」より 著者:三好十郎
うとする徒輩か、一般的・自由主義的・国際主義的「良心」――即ちいつなんどきでも「敵性」となり得るしろものを国民の間にばら撒こうとする徒輩であろう。 僕は一時の....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
本の国籍を取得して日本人としての登録をしなければ、父親と引き離して姉妹だけは他の敵性国人同様、萄領の澳門まで送ってそこで国外追放に処されなければならなくなったと....
三国志」より 著者:吉川英治
し、周都督に付するなどと、まるで此方を臣下あつかいに認めておる」 「すでに充分、敵性を明らかにしている曹操が、どう無礼をなそうと、怒るには足らないでしょう」 「....
三国志」より 著者:吉川英治
功を急いで、足もとを浮かしてはなりません。まず※城を中心として、附近の州郡にある敵性を馴ずけ、悠々成都に迫るもおそくないでしょう」と、玄徳へいった。 「いかにも....
三国志」より 著者:吉川英治
それが彼奴の詐術というもんじゃよ。蜀人の仁なんていうものからしてそもそも俺たちの敵性じゃないか」 云っているところへ、夜襲があったので、話もそのまま雍※は自分....