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文人墨客
「文人墨客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文人墨客の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「令嬢アユ」より 著者:太宰治
の行末を眺め、長髪を掻き上げて、軽く咳《せき》ばらいするところなど、すでに一個の
文人墨客の風情がある。けれども、その、むだなポオズにも、すぐ疲れて来る様子で、立....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
にもなかなか風流人がございまして、俳諧をやったり書画をいじくったりして、いわゆる
文人墨客というような人たちとお附合いをしたものでございます。わたくしの祖父や父も....
「惜別」より 著者:太宰治
十景よりは、浙江の田舎の平凡な運河の風景を、ずっと愛しています。僕には、わが国の
文人墨客たちの騒ぐ名所が、一つとしていいと思われないのです。銭塘の大潮は、さすが....
「亮の追憶」より 著者:寺田寅彦
習っていた。かきながら楊枝を縦に口の中へ立てたのをかむ癖があった。当時のいわゆる
文人墨客の群れがしばしばその家に会しては酒をのんで寄せがきをやっていたりした。一....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
相当に認められ、井上文雄《いのうえふみお》から松《まつ》の門《と》の名を許され、
文人墨客の間を縫うて、彼女の名は喧伝《けんでん》されたのであった。その頃は芸者が....
「明治大正美人追憶」より 著者:長谷川時雨
かに逝《い》ったが、これまた浅草今戸橋のかたわらに、手びろく家居《かきょ》して、
文人墨客《ぶんじんぼっかく》に貴紳に、なくてならぬ酒亭の女主人であった。 芳町....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
舗の紙屋があった。この楢屋の主人はその頃マダ若かったが、先代からの江戸の通人で、
文人墨客と広く交際していた。或時椿岳がフラリと来て、主人に向っていうには、俺の処....