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文体
「文体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
うに頼んでもらいたい。という事が、少し甘い、しかし真率《しんそつ》な熱情をこめた
文体で長々と書いてあったのだった。
葉子は木村が問うままに包まず岡との関係を話....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
れである歴史家がいうたに「イギリス人の書いたもので歴史的の叙事、ものを説き明した
文体からいえば、カーライルの『フランス革命史』がたぶん一番といってもよいであろう....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
行ってひらけた人になっている夫に蔑まれはしないかという惧れもあった。彼女は手紙の
文体を新吉の返事に似通わせてだん/\冷たく事務的にすることに努めた。新吉もその方....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
した。(昨年十二月十八日の所掲) カムミンスの他の自動書記は是迄四五種ある。其
文体は各々相違して居る。又彼の自著小説があるが、是は全く右数種の自動書記と相違し....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
を有っていた。 『そうする中に、通信は他の人格からも送られるようになった。筆蹟、
文体、語法等各々皆特色がある。で、私には筆蹟だけ一瞥すれば、それが何者の通信であ....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
織のように示された所を見れば、これは殆ど言文一致の文章かと察しられる。源氏物語の
文体は決して浮華虚飾のものでない。軽率に一見すると、修飾の多過ぎる文章かと誤解す....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
ない。煎じ詰めるとこの一篇は本伝というべきものだが、わたしの文章の著想からいうと
文体が下卑ていて「車を引いて漿を売る人達」が使う言葉を用いているから、そんな僭越....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
る。 執筆中に彼は非常に激昂していた。そうして、彼の執った人気取りの雑誌張りの
文体が、よけい彼の感情をそそった。それから二ヵ月後には、仕事をしても差し支えない....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
ふらんすを考えるのは、第一国語としての錯誤感を及して来る訣なのである。古語が詩の
文体の基礎として勢力を持った事が長く、詩は此による外はないとまで思われていた時期....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
。この問題が定まれば乃ちその目的を達するに最も近い最も適する文章が自ずから将来の
文体となるのである――」という趣旨であった。 この答には私は意外の感に打たれた....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
、」と面白くない顔をした。緑雨のデリケートな江戸趣味からは言文一致の飜訳調子の新
文体の或るものは気障であったり、或るものは田舎臭かったりして堪らなかったようだ。....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
応用されて若林|※蔵の功労とを無視する事は出来ない。 かつまた美妙と二葉亭との
文体は等しく言文一致であっても著るしい語系の差異がある。美妙は本とが韻文家であっ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
こして、自分自身がいとしまれてならないのである。このように些か感傷の痕をとどめた
文体は気になる点が多いのだけれども、敢て気のついた誤植をただすほか、一切文章に手....
「文章を作る人々の根本用意」より 著者:小川未明
、更にこういうことも云える。古来日本の文章には、何々して何々|侍るというような雅
文体や、何々し何々すべけんやというような漢
文体なぞが行われてはいるが、それはある....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
した。 事実、面白いといわれたので、自分に少しも面白くないものがあります。その
文体が、そこにあらわれた趣味、考え方が、どうしても、ぴたりと心に合致しないのです....