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文士
「文士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
をもって自から任ずる者もあります。またはこの書によって信者になりて、キリスト教的
文士となりて、その攻撃の鉾《ほこ》を著者なる私に向ける人もあります。実に世はさま....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
ていることを忘れてはならない。 自分の書斎でひとりお山の大将になっていればいい
文士の仕事と我々の仕事とは違う。かびの生えた「気分」などという言葉は蹂躙しても、....
「温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
間に言われるような事もあったか知れない。千駄木にいられた頃だったか、西園寺さんの
文士会に出席を断って、面白い発句を作られたことがある……その句は忘れたが、何でも....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
した。麻雀聯盟の委員長である賀茂子爵の鶴のような痩身の隣りには、最高の段位を持つ
文士樋口謙氏の丸まっちい胡桃のような姿を見かけました。五月藻作氏と連れ立った断髪....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
挺身隊も、東京在住者は十二名。十一名は地方に在り。挺身隊がこれである。况んや他の
文士に於いてをや。 五月二十日(日) ◯岡東来る。彼のためにとっておいた「暁」....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
妬もなかった。それからもう一人、これは今ちょっとその人の名を言えないが、やはり女
文士でかりにFというのがあった。そのFと僕とのごく淡い関係についても、彼女はやは....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
におけるロンドンのコーヒー店は、実際喫茶店となり、アディソンやスティールのような
文士のつどうところとなり、茶を喫しながらかれらは退屈しのぎをしたものである。この....
「食魔」より 著者:岡本かの子
。寝泊りする自分の室は画室のようにしていた。彼は客の誰彼を掴えてはニューヨークの
文士村の話をした。巴里の芸術街を真似ようとするこの街はアメリカ人気質と、憧憬によ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
ーマンや大学生達だとの事、それから藤棚の方はと聞いた時、 「麻川荘之介さん、あの
文士の。」 H屋の若主人は(好いお連れ様で)と云わんばかりにやや同業者の葉子達....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
宿料を払ってる時代はノンキに人形町の夜の景色を歌っていられるが、扨て職業となると
文士生活は門外で見るほど気楽じゃ無い。人形町に憧がれたものが万年町を歌うようにな....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
薬種屋の主人で安川という人があって、硯友社の紅葉さんなんかと友人で、硯友社連中の
文士芝居に、ドロドロの火薬係をやった人でして、その化粧水をポマドンヌールと命けて....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
君臣の交りについてとんち問答した話がかいてある。なお、「その日その日の物語」は、
文士ハイベルの母のかきのこした身の上話。 「それはまだ読んでいません。」と、参事....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
本の文芸に貢献する所の多かったことは僕の贅するのを待たないであろう。しかし当代の
文士を挙げて滝田君の世話になったと言うならば、それは故人に佞するとも、故人に信な....
「山の湯の旅」より 著者:上村松園
○ 信州に発甫という珍らしい地名の温泉地があります。絵を描く人々や、
文士などの間には相当知られているようですが、一般にはまだ知れ渡ってはいないようで....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
は明治二十七年あたかも日清戦争の始まろうという際に成ったのであるが、当時における
文士生活の困難を思うにつけ、日露開戦の当初にもまたあるいは同じ困難に陥りはせぬか....