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文字面
「文字面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文字面の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
がズラリと配列されていた。外光が薄くなって、奥の闇と交わっている辺りには、幾つか
文字面の硝子らしいものが、薄気味悪げな鱗の光のように見え、その仄かな光に生動が刻....
「鬼涙村」より 著者:牧野信一
なかったのに、ツマラヌ連想から不意とその時、人の名前というほどの意味もなく、その
文字面を思い浮べたらしかったのである。 それはそうと、その頃私の身にはとんだ災....
「メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
の時計|衣嚢から、時計をひっぱり出しました。それは止っています。私は月の光でその
文字面をちらりと眺め、それからその時計を遠く海のなかへ放り投げてわっと泣きだしま....
「旅の絵」より 著者:堀辰雄
、ホテル・エソワイアンに泊った最初の晩、なかば眠りに浸っていた眼をいたずらにその
文字面にさまよわせていたところの「五月に」という詩をひょっくり読みあてたので、今....
「霊感」より 著者:豊島与志雄
の古木が茂っています。 この身禄山を、附近の人々は、ミロクサンと呼んでいます。
文字面の音をそのまま取って、身禄さまではなく、身禄さんと、親しい気持ちをこめたも....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
婦をしても、常に女形本来の性質である善人の反省に還っている。 悪婆というと、その
文字面は老人のことのようだが、若い女のすることなので、たんかをきったり女白浪にな....