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文学青年
「文学青年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文学青年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世相」より 著者:織田作之助
とはいって来た。左翼くずれの同盟記者で大阪の同人雑誌にも関係している海老原という
文学青年だったが、白い背広に蝶ネクタイというきちんとした服装は崩したことはなく、....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
、怪しげなる事件に関係していいものだろうかどうかを考えたのだ。昔のように、単なる
文学青年だけなら、こんなことはどっちでもよいのであった。しかし只今は「黄谷青二」....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
「どうして知り合いになったって?」 「そんなこと気にかけないで下さい。僕だって
文学青年だったこともあるもの、何も不思議がりはしませんよ。母はむしろ嬉んでいる様....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
川義元の駿河に退隠せしめて、甲斐一国の領主となる。時に年二十一歳。 若い時は、
文学青年で詩文ばかり作っていたので、板垣信形に諫められた位である。だから、武将中....
「天馬」より 著者:金史良
ローカー達、原稿用紙の束を片手に持って歩かねば芸術家でないと思い込んでいる低級な
文学青年、そういった連中ばかりだが、さすがに彼等も二三時間以上も頑張っておれば、....
「正午の殺人」より 著者:坂口安吾
ねて、その意見をきくことにした。二人は一しょに同人雑誌をだしたことのあるその上の
文学青年であった。 ★ 「来る頃だと思っていたよ。君の頭じゃ....
「「刺青殺人事件」を評す」より 著者:坂口安吾
ころをケズリ取ってしまう方が、却って言い足り、スッキリするものだ。 文章専門の
文学青年でも、文章をこなすには時間がかゝるもので、探偵小説界の文章と縁のない新人....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
だ主観で事実を自分流にまげて伝えているから、変にこじれて受けとり、どやしつければ
文学青年はちぢみあがるもんだと考えて乗りこんだらしい。これは見当ちがいで、文学青....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
かなり多くの人が、この巷談を愛用したものと推察されるのである。 そこで共産党の
文学青年(こう断ずるのは彼らの筆蹟が弟子入りのそれと同じように中途半端だからであ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
は私の巷談ぐらいで結構役に立つものらしいや。したがって私のところへは田舎の共産党
文学青年から相当数の脅迫状じみたものが舞いこんでくる。彼らは私の説を受売りした論....
「四月馬鹿」より 著者:織田作之助
、小説のことを考えたり、雑誌を読んだり、客と雑談したりしているのだ。客のなかには
文学青年の入山もいる。なかなかの美青年で、やはり幾子に通っているらしい。いわば二....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
芸的作品に与えられているから、そのアンチテエゼをやっても、単に酔いどれの悔恨を、
文学青年のデカダンな感情で告白した
文学青年向きの観念的私小説となり、たとえば肉体....
「東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
で薄っぺらなのは一に東京を中心とし、東京以外に文壇なしと云う先入主から、あらゆる
文学青年が東京に於ける一流の作家や文学雑誌の模倣を事とするからであって、その風潮....
「唇草」より 著者:岡本かの子
ことがあるので、栖子は未知な間柄ではない。しかし、そんなときに遠慮深く、抒情派の
文学青年のように憧憬的に少ない口数を利いたこの青年が家庭に来てくれてからは、事務....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
付で冴子と出会い、冴子が信吉を訪ねて来たらしいと知った時、女優めずらしさの田舎の
文学青年が、うぶな気持で冴子に接近したがっているのだろうぐらいに考えて、かつは邪....