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「文庫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文庫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文学好きの家庭から」より 著者:芥川竜之介
か》氏の「化銀杏《ばけいちょう》」が始めだったかと思います。もっともその前に「倭
文庫《やまとぶんこ》」や「妙々車《みょうみょうぐるま》」のようなものは卒業してい....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
熱は小学時代から始まっていた。この情熱を彼に教えたものは父の本箱の底にあった帝国
文庫本の水滸伝《すいこでん》だった。頭ばかり大きい小学生は薄暗いランプの光のもと....
「年末の一日」より 著者:芥川竜之介
行った。
僕はK君と一しょに電車に乗り、僕だけ一人富士前で下りた。それから東洋
文庫にいる或友だちを尋ねた後、日の暮に動坂へ帰り着いた。
動坂の往来は時刻がら....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
一かどの才子だったらしい。
破提宇子《はでうす》の流布本《るふぼん》は、華頂山
文庫《かちょうさんぶんこ》の蔵本を、明治|戊辰《ぼしん》の頃、杞憂道人《きゆうど....
「或る女」より 著者:有島武郎
をおろすものには錠をおろし切って、雨戸を一枚繰って、そこからさし込む光で大きな手
文庫からぎっしりつまった男文字の手紙を引き出すと風呂敷《ふろしき》に包み込んだ。....
「或る女」より 著者:有島武郎
らくしてから葉子は物うげに深い吐息を一つして、上体をひねって棚《たな》の上から手
文庫を取りおろした。そして筆をかみながらまた上目でじっと何か考えるらしかった。と....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
る出窓じゃ―― 何と、その出窓の下に……令嬢、お机などござって、傍の本箱、お手
文庫の中などより、お持出でと存じられます。寺、社に丹を塗り、番地に数の字を記いた....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
の雪の紅の襲に透くよう媚かしく、白の紗の、その狩衣を装い澄まして、黒繻子の帯、箱
文庫。 含羞む瞼を染めて、玉の項を差俯向く、ト見ると、雛鶴一羽、松の羽衣|掻取....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
て文壇の梁山泊と称えられた硯友社、その星座の各員が陣を構え、塞頭高らかに、我楽多
文庫の旗を飜した、編輯所があって、心織筆耕の花を咲かせ、綾なす霞を靉靆かせた。 ....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
今口紅の附いた懐紙にぐるぐると巻いて、と戴いたとまあお思い。 可いかい、それを
文庫へ了って、さあ寝支度も出来た、行燈の灯を雪洞に移して、こいつを持つとすッと立....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
る。そうしてさまざまに新しさを追ったものの、時流には抗し難く、『釈迦八相記』(倭
文庫)『室町源氏』なども、ついにはかえり見られなくなってしまった。 戯作者の殿....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
読書子に寄す ――岩波
文庫発刊に際して―― 岩波茂雄 真理は万人によって求められることを自ら欲し、芸....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
である。 万亭応賀の作、豊国|画。錦重堂板の草双紙、――その頃江戸で出版して、
文庫蔵が建ったと伝うるまで世に行われた、釈迦八相倭
文庫の挿画のうち、摩耶夫人の御....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
ゃお名もまや様で、夫人というのが奥様のことだといってみれば、何のことはない、大倭
文庫の、御台様さね。つまり苦労のない摩耶夫人様だから、大方|洒落に、ちょいと雪山....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
編集部より岩波
文庫について語れとの話ですから、思いつくままを申し上げます。現在は
文庫時代ともい....