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斉射
「斉射〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斉射の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小田原陣」より 著者:菊池寛
続かず人和せず、どうにも出来なかった。ただ城濠の傍近く馬から下り、城兵に鉄砲の一
斉射撃を受けながら、悠々としてお茶を三杯飲んだと云うような豪快な逸話を残している....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
るが如きは、頗る振っている。 さて、右の二つの意見書が両軍対戦における最初の一
斉射撃であって、それより双方負けず劣らず多数の意見書、弁駁書等を発して、これを議....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
た。名簿がベルギーへ達した一時間後にイグナチオ・ヴィテリオは、兵列の前に立って一
斉射撃で処理されていた。 二日後に、この報知がパリーへはいって、第二号をにっこ....
「スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
いて祈りはじめ哀号しはじめると、皇帝ニコライは慈愛深い父たる挨拶として無警告の一
斉射撃を命じた。灰色の官給長外套を着たプロレタリアートの子が命令の意味を理解せず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で調練の時、農兵の中に盗賊がいたのを見つけて、それを広場に立たせて、農兵どもに一
斉射撃をさせて帰って来たことを、この新お代官は妥当にして且つ痛快な処罰法だと自分....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
を瞥見されるような過失を結果してしまった。そういう訓練のない男達の眼が、彼女に一
斉射撃された。警官が来た。彼女は既に、拘引と、そして退屈きわまる訊問とを覚悟して....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
構え!」 と号令を下しました。 その号令の下に、道庵の子分たちは、勢い込んで一
斉射撃をはじめました。これは予《かね》て充分の用意がしてあったものと見えて、前列....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
は、こんな木の脚をついてるんで、按針手だったよ。己が脚をなくした時の片舷からの一
斉射撃で、ピューの奴めも眼玉をなくしたのさ。己の脚を切ってくれたのは上手な外科医....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
いと、人造島の心臓部を止めてしまうぞ」この一言が、たしかに利いたとみえて、敵の一
斉射撃が、急に止み、一隊は、その場に釘付にされたかたちとなった。老博士は格納庫の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。」
そしてしばしば平気で言い添える。
「何でもそっちの方だ。」
やがて、一
斉射撃や分隊の銃火などの鋭いすさまじい響きが聞き分けられるようになると、商人は言....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
のようになって漠然《ばくぜん》と見えていた。
乗り合い馬車の轅《ながえ》は、一
斉射撃《いっせいしゃげき》のために先を折られたが、なお旗を立て得るくらいは立った....
「耳と目」より 著者:寺田寅彦
小銃弾の速度は毎秒九百メートルほどである。それで約一キロメートル前方の山腹で一
斉射撃の煙が見えたら、それから一秒余おくれて弾が来て、それからまた二秒近くおくれ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ろう私の言動と違っていたならば、私は天国の歓びから追放されても構いません」この一
斉射撃に、――もし女王がほんとにそれをお望みなさるならば、と折れて出るところまで....
「友情に関係あるエッセイ」より 著者:戸坂潤
れが何故最近になって急に揃いも揃って発動することになったのか。この文化的祝砲の一
斉射撃はどういう号令によって行われたのだろうか。――こう云って来ると、私がなぜ友....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
命軍隊も最初はもちろん従来の隊形を以て行動しようとしたのであるが、横隊の運動や一
斉射撃のため調練不充分で自然に止むなく縦隊となり、これに射撃力を与えるため選抜兵....