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斥
「斥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
、馬鈴薯《ばれいしょ》にはべと病の徴候が見えた。虻《あぶ》と蚋《ぶよ》とは自然の
斥候《せっこう》のようにもやもやと飛び廻った。濡れたままに積重ねておいた汚れ物を....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
した。父は私たちが芸術に携わることは極端に嫌《きら》って、ことに軽文学は極端に排
斥した。私たちは父の目を掠《かす》めてそれを味わわなければならなかったのを記憶す....
「弓町より」より 著者:石川啄木
の事のように用いられている。そういう趣味ならば、すくなくとも私にとっては極力|排
斥《はいせき》すべき趣味である。一事は万事である。「ああ淋しい」を「あな淋し」と....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
わせるくらいなら、貴郎の令夫人にして私が追出される方がいっそ増だ、とまで極端に排
斥する。 この異体同心の無二の味方を得て、主税も何となく頼母しかったが、さて風....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
急所を衝くべき最も鋭利な武器として考えられる。 そう思われることを私は一概に排
斥するものではない。愛が智的生活に持ち来たされた場合には、そう結論されるのは自然....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
り始めなかったからである。このように星辰は『不逞の天使』すなわち、主上の神から排
斥された神々であったのである。 カルデアの創世記物語とユダヤのそれとの相違する....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
蕎麦屋の、もり二杯の小婢の、ぼろ前垂の下に手首を突込むのと軌を一にする、と云って
斥けた。良策の用いられざるや、古今敗亡のそれこそ、軌を一にする処である。 が、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
面の研究は日がまだ浅い、この研究に従事した福来友吉博士が無知の東京帝大理学部の排
斥により同大学を追われたのは二十余年前である。英国理学の大家、エレクトロン首先研....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
神は常に与える。が、しかし決して承認を強要しない。無智なる者、資格なき者は之を排
斥する。それは当然である。異端邪説があればこそ、爰に初めて真人と、偽人との選り分....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
。 私の経験によると、映画のある部分が内容的にシリアスになればなるほど音楽を排
斥するということがいえそうに思える。しかしてそれは音楽の質のいかんには毫も関係を....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
物と物とが相離れた所から直接に作用し合うというような考を嫌ったので、引力にしても
斥力にしても、相離れた所から作用を及ぼすように見えても、実際はの内に起る作用の結....
「瘤」より 著者:犬田卯
やり直すのだ。村を再建するんだ。 一方においては「喰われる」といって瘤を非難排
斥しながら、一方において、大ものとして嫌悪しているのが結局のところ本当なのだ。裸....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
なり。 近年、世間の論ようやく移り、しきりにヤソ教を主唱するものあり、仏教を排
斥するものあり。しかして、かれを主唱するものかれを知らず、これを排
斥するものこれ....
「西航日録」より 著者:井上円了
多き、車夫の人を見て賃銭を高下するがごときは、みな東洋的なり。ただし、他国人を擯
斥しあるいは軽蔑するの風の見えざるは、ひとり称すべし。市街の秩然たる、物価の不廉....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なった。 3、新軍の建設 革命後間もなく徴兵の意見が出たが専制的であるとて排
斥せられた。しかし列強の攻撃を受け戦況不利になったフランスは一七九三年徴兵制度を....