斬る[語句情報] » 斬る

「斬る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

斬るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三つの宝」より 著者:芥川竜之介
ずなのですが、―― 王女 何か切って御覧になって? 王子 いえ、黒ん坊の王の首を斬るまでは、何も斬らないつもりなのです。 王女 あら、あなたは黒ん坊の王と、腕競....
獄中記」より 著者:大杉栄
、一室二尺四方ばかりの俗にシャモ箱という小さな板囲いの中には、「極悪男三郎速かに斬るべし」というような義憤の文句が、あちこちの壁に爪で書かれていた。 僕なぞと....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
いた白墨で、欄干の下に、大きな円を描いて、 「こんなに遠くへ離れていて、顔の首を斬ることは、手品師にも、出来ないことじゃ。それとも出来るというかね。はははは」長....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
ず剣を抜き、颯と目に翳し、衝と引いて斜に構う。面を見合す。) ああ、貴方。私を斬る、私を殺す、その、顔のお綺麗さ、気高さ、美しさ、目の清しさ、眉の勇ましさ。は....
戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
わしのためには、可愛いい弟子だったが、悪に魅られた今となっては、泪をふるって首を斬ることにするか。おおもう四十分経った。金のやつ、ぐっすり寝こんでいる頃じゃ」 ....
四次元漂流」より 著者:海野十三
、反射的にはげしい痛みが起った。それはまるで自分の身体を、刃物にこすりつけて引き斬るようであった。 道夫は、低くうなりながら(それがせい一ぱいであった)その苦....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ぶると身ぶるいした。日本刀の持つ底しれぬ力が、この提督の荒胆をひしいだのだ。 「斬るか。斬るのは待て。な、なにをわしに要求するのか」 「それなら申し上げます。飛....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
。」 教授は敷居へ、内へ向けて引きながら、縁側の籐椅子に掛けた。 「君は、誰を斬るつもりかね。」 「うむ、汝から先に……当前じゃい。うむ、放せ、口惜いわい。」....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
われわれが、もとの人間の形を備えて、ここを歩行いていられるわけのものじゃないよ。斬るか、斬られるか、真剣抜打の応酬なくんばあるべからざる処を、面壁九年、無言の行....
星女郎」より 著者:泉鏡花
。その代り寂い途中、立向うても見送っても、その男を目に留めて、これを絵姿にして、斬る、突く、胸を刺す。……血を彩って、日を経ると、きっとそのものは生命がないとい....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
は気に入った奴だ。 タッタ、ヂャンヂャン。 後悔するには及ばねえ。酔うて錯り斬る鄭賢弟。 後悔するには及ばねえ。ヤーヤーヤー……… タッタ、ヂャンヂャン....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
り出があったろうと思います」と語り出した。 「ふむ、それは怪しからん。女の臀部を斬るとは一体何の為だか。いずれ馬鹿か、狂人の所業であろうな」と源八郎も新事実を聴....
狂人日記」より 著者:秋田滋
けられた。その最期は見もの、本当に見ものだった。私は非常に嬉しかった。人間の首を斬るのを見ることは、なんて素晴らしいことだろう。血が波のように、まるで波のように....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
上らず 死後の名は先づ豹皮を留む 之子生涯快心の事 呉を亡ぼすの罪を正して西施を斬る 玉梓 亡国の歌は残つて玉樹空し 美人の罪は麗花と同じ 紅鵑血は灑....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
が暴君と奴隷との関係では互に満足出来るはずがないから、あたかも利刃を揮って泥土を斬るに等しい何らの手答えのない葛藤を何年か続けた後に、二葉亭は終に力負け根負けが....