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斬捨て
「斬捨て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斬捨ての前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
げるを斬るがいい。もし先立って甚左か半兵衛が来たなら二人でかかれ。私は最後の奴を
斬捨てて下人共を追散そう。数馬はただ又五郎一人にかかって余人に振向くな、余人は又....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見給え、あれは飛脚渡世の者で、家には養わねばならぬ妻も子もあるのだ、ああいう者を
斬捨てて、君はいい心持でいるのか。いい心持ではあるまい、間違えられた僕でさえ、気....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のものには、相当の心得がなければならないはず。その当時の紀綱《きこう》を維持する
斬捨て御免の制度は、武士階級の面目を保護するために、百姓町人に向って応用すること....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
リ口があいたようなものです。 そのほかには一指を加えたほどのあともなく、無論、
斬捨てて止めを刺してなんぞはありません。 徳川の初期に於ては、西瓜を食うことを....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
立退いたものがある、その探索をも兼ねてあの役人が出張したということ。
右のうち
斬捨てられた軽からぬ身分の者というのが、どのくらいの程度のものであるかよくわから....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ない、根を絶ち、葉を枯らさずんば甘んずることをしないのが近藤の性癖である。そこで
斬捨てた伊東の屍骸《しがい》を白日の下《もと》に曝《さら》して、残るところの隊士....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うのであるから、犬なんぞは朝飯前のものであります。また武士たちとても、同じ人間を
斬捨てることを商売にしていた時代もあるのだから、たかが生きた犬の皮剥ぎを実地に御....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
んで、八郎太と、小太郎とに迫って来た。
「そうか――目といい、支度といい、二人を
斬捨てて来たに相違ない。人を殺した以上、己も殺されるということは承知であろう。御....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
あに、たかが博徒だ。隊士に非ずと言うことで押し切れる。まさか違っても、手を廻して
斬捨ててしまえば口は利けぬ、かい添え兼目付けに後を追わせようと言うのもそれもある....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
あに、たかが博徒だ。隊士に非ずということで押し切れる。まさか違っても、手を廻して
斬捨ててしまえば口は利けぬ、かい添え兼目付に後を追わせようというのもそれもあるか....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
けれども、手前は此れに立って居るのに、服へ泥を附けて置きながら彼是と無礼を申せば
斬捨てるぞ」 小「さアお斬りなさい、これは面白い、さア斬られましょう、手前は盲人....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
西瓜をあずけ、矢立を取出して、どんじきの掛障子のわきへ、 空地の死体ふたつ 右、
斬捨て候ものは 伊皿子坂月の岬住人 佐々木小次郎 後日の為のこす こ....
「三国志」より 著者:吉川英治
で、曹操に向って、 「なぜあんな乞食儒者に、勝手な熱をふかせて、丞相たるあなたが
斬捨てておしまいにならなかったのですか」と、烈しく詰問った。 曹操は、それに答....