断絶[語句情報] » 断絶

「断絶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

断絶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠義」より 著者:芥川竜之介
候処、自身の計らいにて登城させ候故、かかる凶事出来《きょうじしゅったい》、七千石断絶に及び候段、言語道断の不届者《ふとどきもの》」という罪状である。 板倉|周....
或る女」より 著者:有島武郎
じ込んでよこすような事はしなかった。古藤を近づかせる事は一面木村と葉子との関係を断絶さす機会を早める恐れがないでもなかったが、あの古藤の単純な心をうまくあやつり....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
度を正確に決定し、その理論上の最後を告げて、ここにこの結合はまったく内部において断絶してしまっているのである。 四 かくて今や我々には、自己主張の強....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
つけると、それに近いものだった。 我が潜水艦の行方 ――遂に国交断絶―― 横須賀の軍港を出てから、もう二|旬に近い日数が流れた。 清二の乗組....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
田二等水兵は、まだ十分に快復しきっていない。心配なことである。 ついに国交断絶! 五月十七日。―― この日こそ、千古にわたって記憶せらるべき重大な日と....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
が生れないので、婿の実家の方ではそろそろあせり出しました。『この分で行けば家名は断絶する……。』――そう言って騒ぐのでした。が、三|年ではまだ判らないというので....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
惨ならしめ、徒らに魂の発達を阻害する人為的束縛は、肉体の消滅と同時に、跡方もなく断絶する。之に反して、魂と魂との一致によりて堅く結ばれたる夫婦関係は、肉体の羈絆....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
ん、一種の意見を持っていた。革命党は謀反人だ、謀反人は俺はいやだ、悪むべき者だ、断絶すべき者だ、と一途にこう思っていた。ところが百里の間に名の響いた挙人老爺がこ....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
文十二年二月二十一日晩方、高田殿は逝去した。天徳寺に之を葬った。天和元年には、家断絶。世にいう越前家の本系は全く滅亡に及んだのだ。 滝之助の怨恨。地下に初めて晴れしや如何に。....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
匠及び市助と共に、一度墓参に来たが、間もなく又琴之丞も吐血して死んで、六浦の家は断絶して了った。琴之丞の肺病がお玉に感染したのか、お玉の方にその気があって感染し....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
、東北地方は我国の養蚕地にして、もしもその地方が戦争のために荒らされて生糸の輸出断絶する時は、横浜の貿易に非常の影響を蒙らざるを得ず、すなわち外人の恐惶を催した....
橋の上」より 著者:犬田卯
亡くした。 そしてそれは彼にとって、さぶちゃんとも、綾子とも、ふっつりと交渉の断絶を意味していた。 圭太は母を扶けて貧しい父なきあとを働かなければならなかっ....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
事は必ずかの女子のおりしときに限ればなり。特に機を織りてありしとき、偶然その糸が断絶せしことのごときは、かの女子の織りてありし機にして、彼が「今、わが機にしかじ....
妖怪学」より 著者:井上円了
えに、我人も関門をもって限りとせざるべからず。果たしてしからば、世に妖怪の根拠を断絶することあたわざるべし。ただ、我人は偽妖怪を払い去りて、真妖怪を現じ出だすを....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
この大破裂の生ずべきを待設けて晴れの舞台の一役者たるを希望していたから、この国交断絶に際して早まって提調を辞して北京を去ったのを内心|窃かに残念に思っていたらし....