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断面
「断面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
断面の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
。そこへナイフが一つ現れ、真二つにオレンジを截《き》ってしまう。白いオレンジの截
断面《せつだんめん》は一本の磁針を現している。
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彼等の上半身《....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
要領を次のように判定した。 すなわち、一、軍船を沈めるのには、すべからく船底に
断面積大なる穴をうがつべし。二、第一項の作業を容易ならしむるため、まずもって軍船....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
ばならなかった)そういったことだけなのか。それともあれが、もっと大きな事件の一切
断面だとでも云うのかい」 「もちろん事件だ」帆村は言下に答えた。「わるくすると、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
くような声を出した。「この傷は死後に付けられているんだよ。それが、刀を引き抜いた
断面を見ても判るんだ。通例では、刺し込んだ途端に引き抜くと、血管の
断面が収縮して....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
のうえに持っている角であった。その角は二本であった。そして短かい棒のさきに、棒の
断面よりもすこし大きい団子をつけたような、ふしぎな形をした角であった。そして色は....
「超人間X号」より 著者:海野十三
イナマイトの箱をぶらさげ室内をぐるぐる見まわしていたが、壁に張りつけてあるダムの
断面図《だんめんず》に目をつけると、そばへ寄ってまるで生きている人間の技師のよう....
「大脳手術」より 著者:海野十三
で純正楕円函数又は双曲線函数曲線をなすように選定される。従って接合部切口における
断面積も算出されるわけだから、これらの数値によって不要なる贅肉は揉み出して切開除....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
んどは高圧ブラストで、甲板の破片を海中へ吹きとばした。すると甲板の大きく切られた
断面が人々の目の前に現れた。 「これ御覧。すてきに厚い最良質のゴムの蒲団みたいな....
「第四次元の男」より 著者:海野十三
を持って(自分の姿が、今、相手に見えなかったのではないか、自分は四次元の生物の切
断面(?)ではないか)と、反省してみる要があろう。....
「橋」より 著者:池谷信三郎
ントの下にかくした。 3 デパアトメントストオアには、あらゆる生活の
断面が、ちょうど束になった葱の切口のように眼に沁みた。 十本では指の足りない貴....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
素人にゃあ出来やせん。義作、貸しねえ貸しねえてって例の我儘だから断りもされず、不
断面倒臭くって困ったこともありましたっけが、先刻は真のこった、私ゃ手を合わせまし....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
から、見るも鮮やかな淡紅色をしたものが現われたのである。 それは、円い、樹肉の
断面のようなもので、中央には白い筒のような芯があり、ところどころに、なにか汚ない....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
閃めくと見る間に、脳は縦に二つに切られた。まるで豆腐を切るような楽さであった。切
断面を見ると、内部には白い髄体が見えた。そこには皺はなく、ギッシリと髄体がつまっ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
れて、突き出てしまうのだ。また、犀利な刃物を、非常な速力で加えた場合には、血管の
断面が、一時は収縮するけれども、やがて内部の圧力が高まるにつれて、傷口からドクド....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
に富んでる代りに新らしい生気を欠いていた。幸田露伴はかつて『浮雲』を評して地質の
断面図を見るようだといったが、『其面影』は
断面図の代りに横浜出来の輸出向きの美人....