断食[語句情報] »
断食
「断食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
断食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
葉によれば、すっかり腸胃を壊《こわ》していた。この上はただ二三日の間《あいだ》、
断食《だんじき》をさせるほかに仕かたはなかった。「それには入院おさせになった方が....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
、幸福にその日を送っていた。勿論そう云う暮しの中にも、村人の目に立たない限りは、
断食や祈祷《きとう》も怠った事はない。おぎんは井戸端《いどばた》の無花果《いちじ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
しゃ》を極めていた祟《たた》りであろう。その証拠にはナザレの大工の子は、四十日の
断食しかしなかったようである。
又
悉達多は車匿《しゃのく》に馬轡《....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
それをなしたろう。恐らく私は誰の眼からも立派な罪人のように見えたに違いない。私は
断食もした、不眠にも陥った、痩せもした。一人の女の肉をも犯さなかった。或る時は神....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
ランシスは何所といって際立って人眼を引くような容貌を持っていなかったが、祈祷と、
断食と、労働のためにやつれた姿は、霊化した彼れの心をそのまま写し出していた。長い....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
ともセルの服一枚で過し、板の上に眠るばかりか、絶対菜食で、昔は一年のうち八ヶ月は
断食すると云う、驚くべき苦行が教則だったとか云う話だがねえ。」 「だが、どうして....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
なくなる。風をひいて、おまけに売薬のために腹をこわす。無一文のまま、一週間ばかり
断食して、寝て暮した。 ようやく起きれるようになって思いがけなく家から金が来た....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
、不思議なことをするのでありますが、もっともこの宗門の出家方は、始めから寒垢離、
断食など種々な方法で法を修するのでございまして、向うに目指す品物を置いて、これに....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
解りません。私どもは以前、ただ戦争のことにつきましてあれが御祈祷をしたり、お籠、
断食などをしたという事を聞きました時は、難有い人だと思いまして、あんな鼻附でも何....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
してお粗末で、精妙優雅の要素に欠けている。何れにしても、極端に走るのが良くない。
断食の為めに消耗し切っている肉体も、少しも使いよいとは言われないと同時に、暖衣飽....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
今度あなたの代りに極りました縁の先方の、山河内の奥方てえ、あの癬の大年増なんざ、
断食をしないばかりに、女を押つけようといって騒いだと申すんで。 その若先生が、....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
監督が大な衣兜へ手を突込んで、のみ込んでくれました。 羅漢たちの中には、苦しい
断食の業を積んだのがありましょう、思っただけでも足がすくむ。ありようは五百体より....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
ったが、仕事には、天満宮を信心して、年を取っても、月々の二十五日には、きっと一日
断食していた。梅の紋を、そのままは勿体ないという遠慮から、高山に咲く……この山に....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
可愛い顔であった。髪を蓬に被った頭を掉って、 「何にも無いよ。」 一日や二日の
断食は此母子に珍しくもないらしい。お杉は唯首肯いて其処に坐ったが、俄に思い出した....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
法衣を着すること (十七)頭上の一部分を剃髪すること (十八)祭日に生肉を食せず
断食を行うこと (十九)僧徒はたいてい寺院内に寄宿すること (二十)男僧のほかに....