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斯ういう
「斯ういう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斯ういうの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
無言でその顔をながめた。勿論、多少のお世辞もまじっているであろうが、苦力の口から
斯ういう言葉を聞こうとは思わなかったのである。これまでとかくに彼らを侮っていたこ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
お出迎いに罷り出でました」 老人はまず自分の身の上を明かした後に、朱にむかって
斯ういうことを頼んだ。 「もう暫くお待ちになると、やがて妖怪があらわれて参ります....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
三文文学とか「チープ・リテレチュア」とかいう言葉は今でも折々繰返されてるが、
斯ういう軽侮語を口にするものは、今の文学を研究して而して後鑑賞するに足らざるが故....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
のはなし大好きですわ。」 と言って夫人は、更めて新吉の頬に軽く接吻した。新吉は
斯ういう馬鹿らしいほど無邪気な夫人に今更あきれて、やっぱり憎み切れない女だと思っ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ろいろ言いきかせてあげたことがございました。『御自分同志が良いのは結構であるが、
斯ういうことは、矢張り御両親のお許諾を得た方がよい……。』どうせ私の申すことはこ....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
的で独逸人が印度に入り込む者が段々多くなったそうです。それで近頃イギリスの官憲が
斯ういう独逸人を間諜じゃないのかと疑い出し、我が国の外務省も気兼ねをしながら、印....
「荘子」より 著者:岡本かの子
居たがややせき込んだ調子で云った。 「私には何もかもまだはっきりと分りませんが、
斯ういうことも麗姫に云って聞かせてやったのです。南海に※という名前の帝があった。....
「茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
したが遂々感嘆の声を立てました。 「いや驚くほど美しい娘さんたちだ。揃いも揃って
斯ういう娘さんがたを持たれた御主人は親御としてさぞ嬉しいことであろうな」 酌婦....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
た。兜帽を冠った消防夫に列んで子供が頭から水管の水をかけて貰っていたのはやっぱり
斯ういう建壊しのあとの空地だった。犬のお産を子供等に見せないように天幕張りをして....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
する。あのことを、と申しますのは勿論信心のことでございます。然しそう唱えながらも
斯ういう空言を申さねばならぬ身の因果、女の罪障、恐ろしゅう思われてなりませぬ。も....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
もありました。 善助 むむ。天狗の出たこともある、山男の出たこともある。なにしろ
斯ういう山国には不思議なことが絶えないので困る。いや、飛んだ長話でお邪魔をしまし....
「木曽の怪物」より 著者:岡本綺堂
、それから再び釜を覗いて見るとモウ何物も見えない。 山又山の奥ふかく分入ると、
斯ういう不思議が毎々あるので、忌々しいから何うかして其の正体を見とどけて、一番退....
「画工と幽霊」より 著者:岡本綺堂
、迚も寝られる筈がない、ただ怖い怖いと思いながら一刻千秋の思で其夜を明した。と、
斯ういうと、諸君は定めて臆病な奴だ、弱虫だと御嘲笑なさるだろうが、私も職業である....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
引先との交際場にも、自分の憂さ晴らしにも使うようになった。そして不思議なことには
斯ういう羽目になるにつれ、国太郎の大ふうは、ますます増長して、損得の算盤からは遠....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
』 船『全く怖かったです。此地の船を取り巻いて、「おい、お前は何処の漁師だ」と、
斯ういう切っかけです。「何処の漁師でもない、素人だ」と言いますと、「其様なに隠さ....