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新前
「新前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新前の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
に単調な響を交している。
本間さんは、一週間ばかり前から春期休暇を利用して、維
新前後の史料を研究かたがた、独りで京都へ遊びに来た。が、来て見ると、調べたい事も....
「勝負事」より 著者:菊池寛
、くるりと向うを向いて、蒲団を頭から被ってしまいました。 私は、自分の家が御維
新前までは、長く庄屋を勤めた旧家であったことは、誰からとなく、薄々きき知っていた....
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
しまする」 壮佼はしきりに頷《うなず》けり。 「むむ、そうだろう。気の小さい維
新前《むかし》の者は得て巡的をこわがるやつよ。なんだ、高がこれ股引きがねえからと....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
O君が来て古い番茶茶碗を呉れた。おてつ牡丹餅の茶碗である。 おてつ牡丹餅は維
新前から麹町の一名物であった。おてつという美人の娘が評判になったのである。元園町....
「栃の実」より 著者:泉鏡花
祖が、今の武生の城にござらしった時から、斧入れずでの。どういうものか、はい、御維
新前まで、越前の中で、此処一山は、加賀領でござったよ――お前様、なつかしかんべい....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
れは病人がその熱の形を見るんだっさ。 なかにも、これはちいッと私が知己の者の維
新前後の話だけれども、一人、踊で奉公をして、下谷辺のあるお大名の奥で、お小姓を勤....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ると大きい青い蛇が横たわっているのを見た者がある。秋から冬にかけては狐が啼く。維
新前には追剥ぎにむごたらしく斬り殺された旅人もあった。そんな噂のかずかずに小さい....
「あのころ」より 著者:上村松園
しました。店にはずいぶんたくさんの本があり、私の好きな絵本もありました。 御一
新前に、その老夫婦が勤皇の志士をかくまったそうですが、その志士がのちに出世して東....
「迷信解」より 著者:井上円了
ざるはなし。誠に嘆ずべく、あわれむべきのはなはだしきなり」と説いてあるが、これ維
新前のことなれども、明治の今日なおこの弊風を存するは、一層慨嘆すべきことと思う。....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
に伝わらずして、昨今はじめて流行するに至りしや、その理はなはだ解し難し。たとい維
新前に本邦人中、一、二人のこれを知りしものありとするも、一昨年来諸州に流行せしも....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ばかりで取合わせが悪いので、前に長州の奇兵隊をかき、後に会津の白虎隊を書いて「維
新前後」という題にしてはどうだと言ってやると、川上はまたすぐに飛んで来て、なにぶ....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
O君が来て古い番茶茶碗をくれた。おてつ牡丹餅の茶碗である。 おてつ牡丹餅は維
新前から麹町の一名物であった。おてつという美人の娘が評判になったのである。元園町....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
だ。 が、小林にしろ淡島にしろ椿岳の画名が世間に歌われたのは維新後であって、維
新前までは馬喰町四丁目の軽焼屋の服部喜兵衛、又の名を小林城三といった油会所の手代....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
家型よりは国士型であるというは生前面識があった人は皆認める。この国士型というは維
新前後から明治初期へ掛けての青年の通有であって、二葉亭に限らず同年配のものは皆国....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
針について意見を述べたことであった。 午後、山形城址の案内を受けて一覧した。維
新前はわずかに水野氏五万石の居城たるに過ぎなかったが、何しろもと最上氏五十七万石....