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新座
「新座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新座の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
青柳から始終お島坊お島坊と呼びなずけられて来た。最近青柳がいつか養父から借りて、
新座敷の造営に費《つか》った金高は、少い額ではなかった。
六
お島は作との....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
込に遮《さえ》ぎられた奥は、五坪《いつつぼ》ほどの池を隔てて、張出《はりだし》の
新座敷には藤尾の机が据えてある。 二人は緩《ゆる》き歩調に、芝生を突き当った。....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
わぬ時はございません。さて其の夏も過ぎ秋も末になりまして、龜甲屋から柳島の別荘の
新座敷の地袋に合わして、唐木の書棚を拵えてくれとの注文がありました。前にも申しま....
「家」より 著者:島崎藤村
寐る部屋に続いている。「お仙や」とお種は茶戸棚の前に坐りながら呼んだ。お仙は次の
新座敷に小机を控えて、余念もなく薬の包紙を折っていたが、その時面長な笑顔を出した....
「家」より 著者:島崎藤村
具を出して、それを机の上に運んだ。 三吉はこの座敷ばかりでなく、納戸の方だの、
新座敷の方だのを見廻した。改革以来、沢山な道具も減った。たださえ広い家が余計に広....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
治平は是から急に髪を刈込み、髯を剃り、お湯に這入り、着物を着替え、大装飾で正面の
新座敷へ参り、次の間から、 治「へえ御免下さいまし」 下婢「おや入らっしゃいまし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い》も新撰組の一まきらしいのが大陽気に騒いで引揚げたことのあとの角屋《すみや》の
新座敷に、通り者の客の一人が舞い込んでいる。この人のあだ名を俗に「村正《むらまさ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
という記事もある。武蔵の国の新羅郡というのは明治二十九年に北足立郡に編入された
新座郡のことだそうだ。 高句麗と百済と新羅の勢力争いは、日本の中央政権の勢力争....
「食指談」より 著者:佐藤垢石
激戦の末、後世まで名を遺した記録保持者は二十四、五人の多きを数えたのである。出羽
新座主殿の家来田村彦之助は、四文揚げの天麩羅三百四十を食った。永井肥前守の家来辻....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
思われたが、約束のごとくその晩、城内の的場から武者廂までを容れた俄舞台と桟敷で、
新座の花夜叉一座の、田楽見物が行われた。 もちろん、高氏を主賓に。 そしてそ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の僧|行恵という者で、四条大橋を架すための浄財をあつめるのが主目的であり、役者も
新座本座の一流をよりすぐった大興行であったのだ。 そして、八人法師の拍子打ちに....