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「新機軸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新機軸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
そうか、砕氷船か」 聞き手の両人は、目を瞠《みは》った。 「それも並々ならぬ新機軸を持った砕氷船なんだ。この船は、外部から氷に押されるとだんだん縮むのだ。船....
知と疑い」より 著者:寺田寅彦
さらにさらにまた少ないのである。 古来邦画家は先人の画風を追従するにとどまって新機軸を出す人は誠に寥々たる晨星のごときものがあった。これらは皆知って疑わぬ人で....
わが中学時代の勉強法」より 著者:寺田寅彦
しみもなくのんきに育てられたほうである。従ってこれが勉強法と言っても、別になんの新機軸もなく、そうたいして骨折って勉強したこともない。否、かえって自分の学生時代....
文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
私の文を学んで、私の文に似て居る間は私以上に出ることは出来ない。誰でも前人以外に新機軸を出さねばならぬと誨えられた。先生の文章に於けるや、苦心常に此如きものがあ....
幽霊の衣裳」より 著者:田中貢太郎
の後|天保になって菊五郎は、堺町の中村座の夏演戯で亦『四谷怪談』をやる事になり、新機軸を出すつもりで、幽霊の衣裳に就いて考案したが、良い考えが浮ばなかった。 ....
「二銭銅貨」を読む」より 著者:小酒井不木
材料は少いのである。それ故今後の探偵小説家はどうしても筋の運び方、材料の取り方に新機軸を出すより外はないであろう。 こんな理窟を並べると何だか擽ったいような気....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
せよとは言わない。各人各様の道があり、私の店にいる諸君が、他日中村屋を出て、自ら新機軸を立て、大いに個性を発揮して新商道を起してくれることをこそ望むのであるが、....
調査機関」より 著者:中井正一
らない。工場制工業は、その生産技術においても、またその経営技術においても、たえず新機軸を採用し、合理化しつつ、その能率を高めてきた。産業革命に端を発した生産能率....
神経」より 著者:織田作之助
ていたが、その放送中赤トンボが三度も飛ばされたのには些か閉口した。しかし放送員の新機軸は認めることにした。ところが、あとでその時の音楽会に出演した人にきくと、そ....
美術学校時代」より 著者:高村光太郎
て周知のことで、当時としては非常に新しいものであった。線のない絵を描いたり色々と新機軸を出した。その為に今度は高山樗牛が美術評論を発表するなど、なかなか華々しい....
新案探偵法」より 著者:小酒井不木
らば、誰が何と言おうとも、この男が犯人にちがいなく、これによって世界の探偵学に一新機軸を開き得るかと思うと、心臓が肋骨の外へ踊り出すような感じを起しました。 ....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
おのずか》ら完備し来りて、文政六年|年《とし》六十余に至り初めて富嶽三十六景図の新機軸を出《いだ》せり。これを以て見るも北斎は全く大器晩成の人にして、年七十に及....
随想」より 著者:上村松園
の年に明治二十六年、楳嶺先生の塾へも通ってその後に竹内栖鳳先生の御訓導を受けた。新機軸への開拓に深く印象づけられて、幸いにも今日あるに到ったことは勿論、日本画の....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
は、久松の心中学には落第です……それはあなたが、心中せんとする場合に際して、何ら新機軸を出さないからです。いったい古いじゃありませんか? 私たちの真似をしてみた....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
室にこもって先人の業績を調べる。カードをつくる。それをひと通りまとめて、さてわが新機軸を考案する。実験装置をつくる。いよいよ実験にかかる。何か月かで成績が出る。....