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新版
「新版〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新版の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
を、うすい唇の間にくわえながら。
八
「また種彦《たねひこ》の何か
新版物が、出るそうでございますな。いずれ優美第一の、哀れっぽいものでございましょ....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
所へ送って、橋がかりの下を潜らして、池へ流し込むのだそうであった。 木曾道中の
新版を二三種ばかり、枕もとに散らした炬燵へ、ずぶずぶと潜って、「お米さん、……折....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ない商売である事を知らなければならない。錦絵の板元では正月を当て込みにいろいろの
新版を刷り出して、小売りの絵草紙屋の店先を美しく飾るのが習いで、一枚絵もある、二....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
るほどの素直な歌を詠む。彼が開いて見る本の中には京大坂の町人の手に成った古版物や
新版物の類もある。そういうものから彼が見つけて来たのは、平常な心をもつものの住む....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
うに総髪にしているもの、そこに集まる客の頭も思い思いだ。一方にはそこに置いてある
新版物を見つけて当時評判な作者|仮名垣魯文の著わしたものなぞに読みふける客もあれ....
「読書の今昔」より 著者:寺田寅彦
ばん古いことが結局いちばん新しいような気がして来るのも、不思議である。古典が続々
新版になる一方では新思想ものが露店からくずかごに移されて行くのも不思議である。 ....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
と雖も哲学者としてのレーニンの独自な意義を承認している(エルトマン『哲学史要』・
新版を見よ)。 レーニンの頭脳の主観の内ではすでにマルクス主義哲学は所謂レーニ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:条野採菊
よと乞うて止まねば、久しく採らぬ水茎の禿たる掉を徐ら採り、ソラ当りますとの一言を
新版発兌の船唄に換えて序とす。 弄月庵主人記....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
硯を仮寝の床に、路の記の端に書き入れて、一寸御見に入れたりしを、正綴にした今度の
新版、さあさあかわりました双六と、だませば小児衆も合点せず。伊勢は七度よいところ....
「私の著作集」より 著者:太宰治
秋社から「新ハムレット」が出る筈です。それから、すぐまた砂子屋書房から「晩年」の
新版が出るそうです。つづいて筑摩書房から「千代女」が、高梨書店から「信天翁」が出....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
持続して『八犬伝』以外『美少年録』をも『侠客伝』をも稿を続けて連年旧の如く幾多の
新版を市場に送っておる。その頃はマダ右眼の失明がさしたる障碍を与えなかったらしい....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
呼懸けながら、店の左手に飾った硝子戸の本箱に附着けて、正面から見えるよう、雑誌、
新版、絵草紙、花骨牌などを取交ぜてならべた壇の蔭に、ただ一人居たお夏は、小さな帳....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
の挿絵が嫌いで、拘泥したおぼえがあるが、之は前期のことか。――『世界お伽噺』では
新版を本屋で買うと、先ずその挿絵を一通り見ることにして、ガリバーの絵だとか真黒学....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
れに従い、ハセツカベと訓めるは甚だしき誤りなりと喝破せられてハシヒトの訓を取り、
新版国史大系本の日本紀の如きに至っては、おそらく平安朝以来の傍訓(少くも釈日本紀....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
年までのベートーヴェンの二冊の草案帳』(パウル・ミースの序文を付した一九二四年の
新版) Gustav Nottebohm: Thematisches Verze....