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新米
「新米〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新米の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
いでいたから、先輩たちの口調を真似てそう呶鳴った。だが、悲しいことには、彼はまだ
新米だと見られていた。おまけに若い。誰も鉛筆を持って来なかった。豹一は赧くなった....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
一生懸命に追わねばならなかった。 そしらぬ顔をして、部屋に入ると、一緒に入った
新米連中が一人一人呼びだされて、主任からその日の仕事を与えられているところだった....
「わが町」より 著者:織田作之助
ら、他吉がひとりで夜店へ出て、七味唐辛子の店を張った。 場割りの親方が、他吉を
新米だと思ってか、 「唐辛子はバナナ敲きの西隣りや」 と、いちばんわるい場所を....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
ことがない。いまに見ろと力んでも実際登らないんだから駄目だ。少し進んだ時前にいた
新米のドイツ紳士が「少し落ちましょう。愉快ですね」といった。滑り落ちるんだから落....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
岸中尉と山岸少年の二人は、帆村を送って後に残った。中尉は愛弟をうしろにかばって、
新米のタルミミ隊をにらみつけていた。 タルミミ隊は、山岸中尉の前で活動をはじめ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
語――というよりも東京弁というかハマ言葉というかを上手にしゃべった。 だがこの
新米の通訳先生は、手もちぶさたの態で、ぼんやりと杉田水兵の枕許にある美しい花の活....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
ので、やむを得ずその演出にあたらねばならなかった。 はじめ女生徒たちは、こんな
新米の、しかも理科の先生になんか監督されることをたいへん不平に思った。でも練習が....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
チチンと聞えて来た。 二 それから数分の後。N町の交番だ。
新米の蜂須賀巡査は、炎熱の中に睡魔と戦いながら、流石にボンヤリ立っていた。 そ....
「瘤」より 著者:犬田卯
を剥いた。むかむかと横腹のところがもり上った。 そこへ自分と同じくこんど上った
新米議員の半田房之助がのこのこやって来た。炉の前へ近づくのを待ちかねて、 「おい....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
白黒させていた。 そんな二人の容子をにやにやしながら、針助は、 「お前ら、まだ
新米の掏摸やろ」 と、言った。 「…………」 「下手くそやぞ、お前らの掏り方は....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
っちゃって……実際ひどいわ」 「上演をやめて貰いたいくらいですよ。――でもまア、
新米らしく大人しく黙っているか。どうせ商業劇団に書いたのがそもそもいけなかったん....
「城」より 著者:カフカフランツ
すか見廻さないうちに、もうその機会が眼の前にきています。もっともだれでも、いわば
新米としてそういう機会をつかまえるだけの心の落ちつきをもっているとは限りませんけ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
「それをおっしゃってくだすって結構でした」と、商人は言った。「で、あなたはまだ
新米で、末輩です。あなたの訴訟は半年ばかりでしたね? そう、そのことは伺いました....
「俗臭」より 著者:織田作之助
橋五丁目の附近には、五会という古物露天商人の集団があり、何かにつけて便利だった。
新米の間は、古新聞、ボロ布の類を専門にしていたので、ぼろい儲けもなかったが、その....
「四つの都」より 著者:織田作之助
て道を訊く。 庄平「君、三十二番地はどの辺?」 少年「さあ、知りまへん、僕はまだ
新米やさかい」 少年行ってしまう。 町角から、初枝が勤労奉仕の女生徒を引率して(....