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新葉
「新葉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新葉の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
て見たが、ツユの味なぞは福岡あたりのよりおいしいと思った。薬味のネギの中に古葉と
新葉とあるのが、百姓だけにすぐ気が付いた。モリやカケはあまり売れず、弁当代りと見....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
世にいう八代集をはじめ、源実朝卿の金|槐集、西行坊主の山家集、まった吉野朝三代の
新葉集にいたるまで、凡そ歌の書にして、ひもどかざるは一つも無かったのみか、徒然な....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
き出した。暁に吹く嵐であった。忽ち木々がざわめき出し、そうして雑草が靡き出した。
新葉を芽まない雑木林は、その枝を空へ帚木のように延ばし、それを左右に打ち振った。....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
青い野面には蒸すような光が満ちている。彼方此方の畠|側にある樹木も活々とした
新葉を着けている。雲雀、雀の鳴声に混って、鋭いヨシキリの声も聞える。 火山の麓....
「新緑」より 著者:宮本百合子
じるのは私の誤りだろうか、実朝は、切な歌を多く遺した。 合本になっている順で、
新葉集の歌もちょいちょい目にふれたが、私はすきになれそうな気がしなかった。憤り恨....
「われらの家」より 著者:宮本百合子
暖く強く成るにつれて、眩しさを感じて仕方が無く成った。 檜の植込みや、若々しい
新葉の出た樫の木位では、午後二時頃から射す、きららかな日を防げなかった。 机に....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
士の走り去った後は、死骸ばかりが残っていた。
日がテラテラと照っている。木々の
新葉が光っている。老鶯の声が聞こえている。が、一人の人通りもない。血溜りの中で幾....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ることもあるが、たいていは雄木、雌木が相当互に相隔っているものが多い。そして春に
新葉の少し出た時分に枝に雄花が咲いて花粉を出すのであって、この花粉は風に吹き送ら....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
てこの桔梗《ききょう》がたいせつな薬用植物の一つとなっている。春に芽出《めだ》つ
新葉《しんよう》の苗《なえ》は、食用として美味《びみ》である。 キキョウの図 ....
「三人の訪問者」より 著者:島崎藤村
しはなかった。今まで私は黄落する霜葉の方に気を取られて冬の初めに見られる常盤樹の
新葉にはそれほどの注意も払わずに居た。あの初冬の若葉は一年を通して樹木の世界を見....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
葉』『風雅』の叙景歌の功績、頓阿の歌、牧渓水墨山水に触れた心 十五 宗良親王、『
新葉集』 十六 室町時代に歌は芸術であることをやめ始める、今川了俊、正徹、尭孝、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
は、この地で黒髪をおろして一|宇の庵主としてついに果てられたというのである。 「
新葉和歌集」には、このお妹へ、兄なる尊良の皇子から、 ――元弘の初め、世の乱れ侍....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の 在りか定めむ という歌もあり、漂泊が宿命のような御一生だった。――晩年、「
新葉和歌集」を奏進しておられるので、弘和元年、七十一歳まで寿をたもっておられたこ....