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「方数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

方数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
鼻で、その沖合には悪性の暗礁が多く、三陸沿海を南下してくる千島寒流が、この岬の北方数浬の地点で北上する暖流の一支脈と正面衝突をし、猛悪な底流れと化して汐巻岬の暗....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
び申し上げ候よう幾重にも願いたてまつり候。右貴答早速申し上ぐべきところ、愚娘説諭方数度に及び、存外の遅延、かさねがさねの多罪、ひたすら御海恕下されたく候。尚々、....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
だ。而して関翁の夢魂常に遊ぶキトウス山の西、石狩岳十勝岳の東、北海道の真中に当る方数十里の大無人境は、其奥の奥にあるのだ。翁の迦南は其処にある。創業から創業に移....
丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
とすると、そのような問題や思想の流れ込んだ少数な樋口の内でも大きなのはこの丸善の方数尺の書籍台であるかもしれない。それにしてはあまりに貧弱な露店のような台ではあ....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
芭蕉がいかにしてここに到着したか。もちろん天稟の素質もあったに相違ないが、また一方数奇の体験による試練の効によることは疑いもない事である。殿上に桐火桶を撫し簾を....
自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
を挙げて所説を補わん。木の葉をつたい歩く蟻にとりては一粒一粒の雨滴の落つる範囲を方数ミリメートルの内に指定する事が必要なれども、吾人人間には多くの場合にただ雨量....
地震雑感」より 著者:寺田寅彦
て来る地震波の経路を判定すべき予備知識の極めて貧弱な現在の地震学の力で、その点を方数里の区域内に確定する事がどうして出来よう。 いわんや今回のごとき大地震の震....
入院患者」より 著者:ドイルアーサー・コナン
に上陸した時、とうとう捕えられてしまった。その船はつい二三年|前、オポルトウの北方数|哩のポルトガルの沖合いで沈んでしまった。――それから例の案内係のボーイは、....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
包んだ、異形の風采ではあったけれど、これこの時代の庭師なのであった。 唐姫の前方数間の手前で、膝折敷いて下坐をした。慇懃を極めた態度である。 唐姫はスッと見....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、みな彼を師表と仰いでいたが、その連中の先頭に立って、彼はあたりをのしあるき、四方数マイルにわたって、喧嘩であろうと、娯楽であろうと、どんな場所にでも飛びこむの....
迷信解」より 著者:井上円了
の例を示さぬ。よってこれより、真怪の一端を述べて結論といたそうと思う。 世に遠方数百里隔たりたる所の変事が、自然の感通によりて知ることができる。その一例は夢の....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
マド等の粗く生えたる土地、ここをぬけると上宮川原「信濃、上宮川原、嘉門次」、左の方数丁には、南穂高の南東隅に当る赭色の絶嶂。一休して、この川原を斜めに右方に進み....
上野」より 著者:永井荷風
蓋亦絶テ無クシテ僅ニ有ル者ナリ。中略近歳官此ノ山水ノ一区ヲ修メ以テ公園トナス。囿方数里。車馬ノ者モ往キ、杖履ノ者モ往ク。民偕ニ之ヲ楽ンデ其大ナルヲ知ラズ。京中都....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、大陸をさること最短距離一千百六十マイルあり。まことに絶海の孤島なり。よって、西方数百マイルを隔てて、はるかに雲影を望みて、所感の詩を賦す。 半世英名絶。 (半....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
衛博士の「草根集の研究」があって、いずれも参考になり、また『水甕』の昭和十年この方数十回にわたり、松原三夫氏の正徹伝が載っていて、伝記研究の白眉である。 正徹....