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「方途〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

方途の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
り。任はいよいよ重し。 ◯夜半、忽然として醒め、子供をいかにして育てんとするかの方途を得たり。長大息、疲労消ゆ。有難し、有難し。 ◯けさ、広鳥惨害写真が新聞に出....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
ロの親子間を立派なものに考えて見た。それから更に考えてかの女の、子に対する愛情の方途が間違っているとは思えなかった。彼女は、子を叱咤したり、苛酷にあつかうばかり....
石狩川」より 著者:本庄陸男
になっている。それをべんべんと待つまでもなく、明日にもオダルに出向いて糧食購入の方途を立てるべきであろうと考えた。折柄間もなく新穀の出廻《でまわ》り期を控え、相....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
も存ぜぬ知らぬで、その口ぶりにも怪しいふしもなく、今は、全然、捜索《そうさく》の方途も失っている始末――」 「土部さまと申せば、老中さまより、御権威があるように....
雁坂越」より 著者:幸田露伴
合ずつ買いに遣されて、そして気むずかしい日にあ、こんなに量りが悪いはずはねえ、大方途中で飲んだろう、道理で顔が赤いようだなんて無理を云って打撲るんだもの、ほんと....
社会時評」より 著者:戸坂潤
養するため、中央地方を通じ、税制改革を行い、物価の投機思惑による国内的騰貴抑制の方途を講じ、根本的に物資の需給関係を調整すると共に、原料資源の確保、貿易の伸展、....
古木」より 著者:豊島与志雄
。震災で市街の大部分は焦土となり、莫大な死傷者が生じ、不安恐慌の気が漲り、生活の方途が混乱を来している際、巳之助は、救恤と復興との政治機関に働きながら、一方、梟....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
は「口惜しまぎれに」という平衡を失した異常心理がはたらいており、だから益々計算の方途を失う。要するに、結果は、どんなにリュウインを下げてみても、後悔、つまり後悔....
故郷」より 著者:井上紅梅
…世の中は始終ゴタついておりますし、……どちらを向いてもお金の費ることばかりで、方途が知れません……実りが悪いし、種物を売り出せば幾度も税金を掛けられ、元を削っ....
学生と教養」より 著者:倉田百三
である。 初学者はこの書によって入門し、倫理学の根本課題の所在と、その解決の諸方途との手引きを得ることを自分は薦めたい。 私のこの稿は専門の倫理学者になる青....
学生と読書」より 著者:倉田百三
を、数多くの中から選んだわけである。 同一人にとっても、問いの所在ならびに解決方途の異なるにしたがって、かような指導書もまた推移していく。私にとってはそれはカ....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
たっけ。そこで休憩したものさ。一杯お茶を貰ったが、ひどく咽喉が乾いていたので、途方途徹もなくうまかった。そこでまた駕籠へ乗せられたものさ。今度は立派な駕籠だった....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
。彼の頭脳と性質と、そして一部には偶然とが、彼をして、経済学にとりすこぶる豊沃な方途に向わしめたのである。しかるに不幸にも、彼は、社会改良家としての性質に支配さ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
と思う。労働組合は利害中心の集団だが、社会党は日本の社会主義的な変革を民主主義的方途を以ってしようという同志の集団なのである。同志には話合いも妥協も時によっては....
身の上や」より 著者:長谷川伸
句でなく、句を従に置いてかくならばそれはもとより出来るべき筈だが、それでは表現の方途が違うから、私のいう意味と変ってくる。....