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「旅屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旅屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
蔦屋と。そうですね、有ったようにも覚えていますが……」 「それじゃ、そんな有名な旅屋《はたごや》じゃないんですね」と糸子は無邪気に小野さんの顔を見る。 「ええ」....
坑夫」より 著者:夏目漱石
ようにして長い町を下《くだ》って行った。ところがこの町には飲食店がだいぶんある。旅屋《はたごや》とか料理屋とか云う上等なものは駄目としても、自分と長蔵さんが這入....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
はこの紺服の人に紹介された。紹介されて見ると、これは商業学校出の谷村君で、無論|旅屋《やどや》の亭主ではなかった。谷村君はこの地で支那人と組んで豆の商売を営んで....
祭の晩」より 著者:宮沢賢治
山の神の秋の祭りの晩でした。 亮二《りょうじ》はあたらしい水色のしごきをしめて、それに十五銭もらって、お旅屋にでかけました。「空気獣」という見世物が大繁盛でした。 それは、髪を長くし....
水仙月の四日」より 著者:宮沢賢治
切ってしまったころから、お日さまはなんだか空の遠くの方へお移りになって、そこのお旅屋で、あのまばゆい白い火を、あたらしくお焚きなされているようでした。 そして....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
よう 私は今広島の南にあたる瀬戸内海の一小島倉橋島にある倉橋という漁村の淋しい旅屋の二階でこの手紙を書いています。あなたのお手紙は尾道で読みました。実富君と往....