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族長
「族長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
族長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
しみもあり、なに、それなら、水無瀬は筑波の岳の跡取にして、次の代の筑波は女神、女
族長でやらして行くといっている。 水無瀬は何となく生きて行くことにくさくさして....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
トランドの高地人《ハイランダァ》の氏族《クラン》制度に愛着をもっていた。サモアの
族長制度も之に似た所がある。彼は、始めてマターファに会った時、その堂々たる体躯《....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
した。 「あの木像こそ他ならぬ窩人族の守護神じゃ。彼らの祖先宗介じゃ。窩人どもの
族長じゃ。
族長の持っている得物をもって、他の
族長を討つ以外には、妖婆を討ち取る手....
「私の貞操観」より 著者:与謝野晶子
。古代に溯って見ればいずれの国民も一婦多夫であり、また一夫多妻であった。また家長
族長としての権利を男よりも女の方が多数に所有していた。今でも西蔵その他の未開国に....
「死者の書」より 著者:折口信夫
寂寞たる光りの海から、高く抽でて見える二上の山。淡海公の孫、大織冠には曾孫。藤氏
族長太宰帥、南家の豊成、其|第一嬢子なる姫である。屋敷から、一歩はおろか、女部屋....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
して自身を危くした愚かさを云って居り、本当と思いましたが、そこにコルシカの伝統(
族長家族)があり、大家族の首としてのナポレオンの兄貴としてのやりかたがあったので....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
がやはり男であるとの証拠を見せてやらねばならなかった。 彼は直ちに、近くの村の
族長を呼び寄せ、結婚にふさわしい処女を一人選出するように命じた。命令は容易く実行....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
統の神人の子孫だそうだ。武家時代でも領主の権力がどうすることもできなかった根強い
族長で、また系譜を尊ぶ封建時代には領主もシャッポをぬがざるを得ぬ名門であり豪族で....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
はこれとジッコンらしいね。ヒノクマの帰化人はじめ多くの帰化人にとりまかれて特殊な
族長ぶりを示していたらしい蘇我氏の生態も、なんとなく大陸的で、大国主的であるです....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
が北鮮まで南下して以来、つまり千六七百年ぐらい前から、朝鮮からの自発的な、または
族長に率いられた家族的な移住者は陸続としてつづき、彼らは貝塚人種と違って相当の文....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
私の同僚がやはりこのへんの検査に来た。そこでやむを得ない行きがかりからその部落の
族長《カボラル》を、(この溝鼠《サロオ》!)とどなったんだ。その検査官はアルサス....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
コルシカ人は大きな顔をしてプロヴァンスの街道を道中できねんでごぜえます。おいおい
族長《パトラン》も若いやつらもあとからやって来て、応援掛声のほうはなんとでもいた....
「その人を知らず」より 著者:三好十郎
発展したものでありまして、つまり、東洋的現実日本的地方的条件――すなわち、民族の
族長としての天皇へいかを中心として、つまり一君万民ですね、せまくは日本、広くは大....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
きように」 縁者たちは、ほどなく笑い声のうちに帰って行った。――彼らは、一族の
族長正成を、どんなばあいにも、長年の支配ぶりと、その温厚な思慮とに見て、絶対に信....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
木一族の禍い、坐視できぬのは当然だ。案じるな」 道誉は言った。たのもしい宗家の
族長と見えもするが、しかし清高は、何とも腹のわからないお人であるとも、ひそかに思....