» 日ごろ

「日ごろ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日ごろの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
頭《かしら》になって、時々|洛中《らくちゅう》をさわがせている事、そうしてまた、日ごろは容色を売って、傀儡《くぐつ》同様な暮らしをしている事――そういう事が、だ....
」より 著者:芥川竜之介
が聞えるばかりです。白は平和な公園の空気に、しばらくは醜《みにく》い黒犬になった日ごろの悲しさも忘れていました。 しかしそう云う幸福さえ五分と続いたかどうかわ....
或る女」より 著者:有島武郎
がなかった。女の本能が生まれて始めて芽をふき始めた。そして解剖刀《メス》のような日ごろの批判力は鉛のように鈍ってしまった。葉子の母が暴力では及ばないのを悟って、....
或る女」より 著者:有島武郎
なったガラス窓を背景にして突っ立ちながら、黙ったまま不安らしく首をかしげた。岡は日ごろのめったに泣かない性質に似ず、倉地の後ろにそっと引きそって涙ぐんでいた。葉....
星座」より 著者:有島武郎
をめちゃくちゃにした。 「星野って奴は西山、貴様づれよりやはり偉いぞ」 西山は日ごろの口軽に似ず返答に困った。西山が星野を推賞した、その矛《ほこ》を逆まにして....
親子」より 著者:有島武郎
しも成功とは思えませんが……」 これだけを言うのにも彼の声は震えていた。しかし日ごろの沈黙に似ず、彼は今夜だけは思う存分に言ってしまわなければ、胸に物がつまっ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
何? 怪星の正体 怪星ガンの捕虜になってしまったというのだ。 これが、日ごろ深く尊敬し信用している帆村荘六のことばであったが、三根夫は、こればかりは、....
春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
いであろう。 これから以下気づいたことを書いておく。 雪崩。一昨年は三月二十日ごろから入ったが、少しも雪崩れていなかった。今年は約二十日遅れて入って見たら、....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
は手をはなすよ。もし、ぼくのからだが、ついらくをはじめたら、すぐ助けてくれよね」日ごろのポコちゃんに似あわず、心ぼそいことをいう。さすがのポコちゃんも、自分の冒....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ら能うかぎりの罰金を支払わせることを誓う。 一同 誓う。 花田 そのためには日ごろの馬鹿正直をなげうって、巧みに権謀術数を用うることを誓う。 一同 誓う。....
画室談義」より 著者:上村松園
一瞬、貧しいながらここは私にとってまったくの浄土世界です。 毎年五月の七日か八日ごろが私のところの衛生掃除に当たっている。それを区切りとして夏の暑いさかりを階....
雪柳」より 著者:泉鏡花
った、十五六―― いえばおとせは顔赤らめて、何もいわずに恥し姿。五年六年、年つき日ごろ、かわい、かわいと、撫でさするまで、情わすれた不義いたずらを、ぶつか叩くか....
迷信解」より 著者:井上円了
日を記憶しておるのでなく、後に訃音に接してはじめてその夢を思い出だし、たいてい同日ごろに夢の現じたるように考え、ただちに時日まで符合したと申すのである。よって、....
こがらし」より 著者:岩本素白
しで、分けても北の筑波おろしが身に沁みたのである。 一の酉が済んで七五三の祝い日ごろに成ると、大拡の木の葉が吹き落され、毎日こがらしが残って居たし、又火事の時....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
「美文之資料」にいかれていたようである。もっとも一つには彼らを勇気づけるために、日ごろの考えをぶったまでであるが、うれしくなるとすぐお調子に乗るのが私の癖らしい....