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日中
「日中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
日陰も選ばず、朱雀《すざく》の大路《おおじ》を北へ、進まない歩みをはこんだ。――
日中の往来は、人通りもきわめて少ない。栗毛《くりげ》の馬に平文《ひらもん》の鞍《....
「母」より 著者:芥川竜之介
《う》ぶ毛《げ》にも反射している。
午前十時と十一時との間、――旅館では今が一
日中でも、一番静かな時刻である。商売に来たのも、見物に来たのも、泊《とま》り客は....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
風邪《かぜ》がすっかり癒った後《あと》でも、赤帽と云う言葉を聞くと、千枝子はその
日中《ひじゅう》ふさぎこんで、口さえ碌《ろく》に利《き》かなかったものだ。そう云....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
上に載せながら、慌《あわ》てて後を追いかけて来た。
「待っていて下さい。必ず二三
日中には、吉左右《きっそう》を御聞かせしますから。」
「うん、急がなくって好いが....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
らい、主家のために、心を煩《わずら》わした。――既に病気が本復した以上、修理は近
日中に病緩《びょうかん》の御礼として、登城《とじょう》しなければならない筈である....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ばあの婆の爪の下から、お敏を救い出す名案があってもだね、おまけにその名案が今日明
日中に思いついたにしてもだ。明日の晩お敏に逢えなけりゃ、すべての計画が画餅《がへ....
「或る女」より 著者:有島武郎
葉子を自分の胸に引き締めた。葉子は広い厚い胸に抱かれながら、単調な宿屋の生活の一
日中に起こった些細《ささい》な事までを、その表情のゆたかな、鈴のような涼しい声で....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
して、十月末の淋しい秋の日に、母上は入院せねばならぬ体となってしまった。
私は
日中の仕事を終ると飛んで家に帰った。そしてお前達の一人か二人を連れて病院に急いだ....
「星座」より 著者:有島武郎
《いきどお》りたいような悲哀に打たれて思わずこう叫んでしまった。
とにかく二三
日中にはっきりした返事をすると約束しておせいはようやく父の宿を出た。
もうまっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
低い地が生じ しかし卵の上の方から 高い天の堅めができた。 しかして残りの黄味は
日中を照らす太陽となり そして残った白味は 夜の冴えた月となった。 しかし卵の中....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
とそのままには足も進まず、がッかりしたような風情である。 「何が、叔母さん。この
日中に何が恐いんです。大方また毛虫でしょう、大丈夫、毛虫は追駈けては来ませんから....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
らい人やに自分のからだの金を送りますので、燕はなかなか南に帰るひまがありません。
日中は秋とは申しながらさすがに日がぽかぽかとうららかで黄金色の光が赤いかわらや黄....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
た。 一夜をここで明かして、翌日は朝から大変な雨であった。とても出られない。一
日中、傾斜した岩の下で、小さくなっていた。雨が屋根裏――即ちこの岩――を伝って、....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
ます。しかも、これがしだいに大小の核兵器でかためられようとしているのであります。
日中両国民はこの点において、アジアにおける核非武装をかちとり外国の軍事基地の撤廃....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
く、一刻一刻、人間界より遠ざかる。唯、蚊の襲来の多からざると、涼風衣袂に満ちて、
日中の炎塵を忘るるとは、最も快適の至りにして、殊に、ここ暫くの勝負と思えば、神新....