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日記帳
「日記帳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日記帳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
というようなものもなかった。ズック製の旅鞄に、二枚の着換えを入れて、四冊の書物と
日記帳とを加えて、手拭の類を収めると、そのほかにすることといっては、鍵のかかると....
「振動魔」より 著者:海野十三
方は、一つの重要な失策をしている。貴方は、細心の注意を払ったにも係らず、柿丘氏の
日記帳を処分することを忘れていた。或いは、貴方はこの
日記帳を読んだことはあるのだ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
、竜宮劇場のプリ・マドンナ、赤星ジュリアその人だったからである。 裂かれた
日記帳 「あら、驚いた。……まア、どうなすったの、そんなところから現われて……」....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
れはいかなるわけかと云えば、最近妾は偶然の機会から船乗りだった亡父の残していった
日記帳を発見し、その中に、実に何といったらいいか自分の一身上について、大きな謎に....
「蠅男」より 著者:海野十三
」 「まだある。玉屋総一郎の名もあるんだ」 帆村探偵は興奮のあまり、ドクトルの
日記帳をもつ手のブルブル慄えるのをどうすることもできなかった。 鴨下ドクトルの....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
そう云って洋吉氏は、主館へ向って大声で女中に命じた。 間もなく上品な装幀の
日記帳が届けられた。洋吉氏は早速|頁を捲くる。 「ええと、これは先月……これこれ....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
いろと手を尽した探査の結論に基づいてのことだった。 田川の下宿を調べたが、彼の
日記帳を得た外には、彼の行方をつきとめる資料はなかった。その日記も、一ヶ月程前か....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
女に盗まれる心配もなくなったわけである。 夫人は歓喜のあまり、その日の感想を、
日記帳のなかに書き綴った。それは夫人が生れてはじめてものした日記であった。その感....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
ろいろと思い浮べてみた。しかしどうも心あたりがなかった。ラブレーターであろうか。
日記帳であろうか。それとも或る種の誓詞であろうか。写真の乾板でもあろうか。でも以....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
従って、猿を先祖とする者もあるかもしれないが、中にはまたこの妖婆アダムウイッチの
日記帳にあるごとくそれが鼠からか水母からか知らないが、とにかく他の動物から変じて....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
発見して、驚いて飛びあがる。その夜は相宿の人々と炉を囲んで、見るもの聞くもの一々
日記帳に書き留めるので、警察の探索方と誤られて、非常に丁寧に取り扱われたなどとい....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
性質であった。 だから、夏季休暇中の宿題となっている綴方はもちろん、一日一日の
日記帳の小欄に、たとえば(町でも屈指の財産家となる)とか(まことにもっともな話で....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
また何か忘れていたことを思い起したという気振を見せて、傍の粗末な本立から、去年の
日記帳を引きずり出して繰っている。 「あの静岡の乗杉さんね。その後はどうしている....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
しなかった。老婢や書生が玄関でなにか言っているのをよそに聞きながら、わたしはその
日記帳を手に取って、八月のところを探してみようとしたが、電燈の光線の工合が悪いの....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
いつもきちんと片づけてあるのに、今日に限って、家計簿も出しっぱなしになっている、
日記帳の上には万年筆もころがっている。 「ほう。女房の奴、日記なんかつけてやあが....