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「日誌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

日誌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
向きにじっと横になっていた。そのまた枕もとには看護婦が一人、膝の上にひろげた病床日誌へ近眼の顔をすりつけるように、せっせと万年筆を動かしていた。 看護婦は洋一....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
どうしたことか目もあてられない酷暑つづきで、そのときのお奉行所《ぶぎょうしょ》お日誌によると、この年炎暑きびしく、相撲《すもう》取り的にて三人蒸し死んだるものあ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
らぬか」 連れだってやっていったところは、牢同心詰め所の奥座敷です。 ご牢屋日誌、送り込み帳、ご吟味記録。 ずらりと並べて積みあげてあるお帳簿箱へ近づくと....
芽生」より 著者:島崎藤村
しながら、医局のものは皆な私の子供のことを気の毒に思うと言って、そのことは病院の日誌にも書き、又、出来得る限りの力を尽しつつあることなぞを話してくれた。その時、....
並木」より 著者:島崎藤村
うに飾ってある。棚曝《たなざら》しになった聖賢の伝記、読み捨てられた物語、獄中の日誌、世に忘れられた詩歌もあれば、酒と女と食物《くいもの》との手引草もある。今日....
土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
た。「今に見ろ! 只じゃ怺えとかねえから。」 妊婦は、あとで「脳振盪」と、病床日誌に死の原因を書きつけられていた。 五 今度は、山のような落盤の....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
穂高岳より槍ヶ岳まで岩壁伝いの日誌(明治四十四年七月) 二十日 松本市より島々まで馬車、島々谷を溯り、徳本峠を....
断層顔」より 著者:海野十三
た。帆村はそれには目もくれず、立上って別の書類を棚から下ろして来た。それは「航空日誌」であった。彼は最初の頁から、熱心に目を落として行った。 「あった。○八月三....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
出した。――英国の国旗や、聖書や、一巻きの丈夫そうな綱や、ペンや、インクや、航海日誌や、何ポンドかの煙草などであった。彼は囲柵の中に伐り倒して枝を切り去った相当....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ものでは、クレーグ船長の非常な斑気を説明することは不可能である。わたしがこの航海日誌を付けてきたのはまことに幸いである。われわれが彼をどんな種類の監禁のもとに置....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
六日コマンドルスキイ沖の合衆国巡洋艦『提督デイウェイ』との戦闘も、このとおり艇内日誌にはちゃんと記されておりますが、その公表には、どうしたことか時日も違い、各自....
この握りめし」より 著者:岸田国士
を埋めるようになり、バスも午後から通わぬという始末であつたが、増田健次はその日の日誌をつけ終ると、急に岡本弘に会いたくなり、ゴム靴の底にたまる雪をはたきはたき、....
いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
癖からわれわれを、特にわれわれの子孫を解放する手段だけは講ずべきであろうと思う。日誌の記録によつて一応過去を過去として葬り去るように、「反省」という道徳的自慰に....
鼻に基く殺人」より 著者:小酒井不木
重ねの不幸とて附近の人々は至極同情を寄せ居れり この二枚の切抜に続いて、「犯罪日誌」の四文字が記され、弘の手蹟で、細かな文字が、その後の幾頁かを埋めて居た。由....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
は、「これから をするから共に英語を用いろ。しかしこの談話は全く秘密であるから日誌にも記さず決して他に口外せぬということを約束して貰いたい。」「宜しゅうござい....