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日課
「日課〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
日課の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
夜も昼もやみがたく、十字架を編み込んだ美しい帯を作って献《ささ》げようと一心に、
日課も何もそっちのけにして、指の先がささくれるまで編み針を動かした可憐《かれん》....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
することに我々は光栄を感ずべきだ。 芸術家もセザンヌくらいの巨人になると、その
日課は時計のごとく正確で平凡であった。 ○私は自分の周囲にある後進者たちに対し、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
に大切で、夜はしまって寝なければならず、朝には必要となるので、出したり入れたりの
日課がふえた。 昨十日昼間のB29、三百機来襲には、蒲団などを入れて、ふうふう....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
げになります。そして一日の疲れを、洋酒と夜食とでお直しになるのでございます。この
日課は毎日同じようにつづいて居りました」 そういった家政婦は、そこでちょっと唇....
「火星兵団」より 著者:海野十三
あった。――とたんに、完全な丸木氏が出来あがってしまった。
不思議な丸木の朝の
日課であった。
千二少年は、少しも驚く様子がなく、そばにじっと立っていた。
....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
笑った。 司令官に面会 その翌朝のことであった。 長谷部大尉は、毎朝の
日課の点検その他が終ると、ひとりでことことと狭い鉄梯子を伝って機関部へ下りていっ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
の暮方、誰も居ない浪打際を、生白い痩脛の高端折、跣足でちょびちょび横|歩行きで、
日課のごとき運動をしながら、つくづく不平らしく、海に向って、高慢な舌打して、 「....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
墳墓を掃いて、母上と呼びながら土に縋りて泣き伏すをば、此上無き娯楽として、お通は
日課の如く参詣せり。 七月の十五日は殊に魂祭の当日なれば、夕涼より家を出でて独....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
りと飲む。塩辛いきれの熟柿の口で、「なむ、御先祖でえでえ」と茶の間で仏壇を拝むが
日課だ。お来さんが、通りがかりに、ツイとお位牌をうしろ向けにして行く……とも知ら....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
つ、今度はアルプス山の谷間を伝うて一まず飛行器まで引き上げた。 月世界の
日課。探検と修繕工事 一同無事に打ち揃うて引き揚げたが、次に起る問題はまず吾々....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
いて、天満宮、清正公、弁財天、鬼子母神、七面大明神、妙見宮、寺々に祭った神仏を、
日課のごとく巡礼した。 「……御飯が食べられますように、……」 父が存生の頃は....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
先生の宅にいた頃、「読売」に載すべき先生の原稿を、角の酒屋のポストに投入するのが
日課だったことがある。原稿が一度なくなると復容易に稿を更め難いことは、我も人も熟....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
かけらにもかけず。 その日も前日のごとく、某官衙に出務せり。とき三月一日なり。
日課を終え、午後六時ごろ旅亭に帰り浴湯し、まさに晩餐を喫せんとす。旅亭の下婢、左....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
園の木戸から一五〇メートルほどはなれたところにある住居にもどって、食事をするのが
日課となっており、草原をとぼとぼ横切る執事を、その日も近所の女の子が見ていた。 ....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
ろ帰って来る。その途中でぼくのところへ寄る。しばらく漫談して帰っていくわけです。
日課のようになっていました。 魯迅さんは圧迫を受けていたけれども呑気で明るかっ....