旧友[語句情報] » 旧友

「旧友〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旧友の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
合せると、浅草へ行こうというじゃないか? 浅草はあんまりぞっとしないが、親愛なる旧友のいう事だから、僕も素直に賛成してさ。真《ま》っ昼間《ぴるま》六区《ろっく》....
」より 著者:芥川竜之介
一 僕はふと旧友だった彼のことを思い出した。彼の名前などは言わずとも好《い》い。彼は叔父《お....
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
。けれども忽《たちま》ち彼の顔に、――就中《なかんずく》彼の薄い眉毛《まゆげ》に旧友の一人を思い出した。 「やあ、君か。そうそう、君は湖南の産《うまれ》だったっ....
妙な話」より 著者:芥川竜之介
ある冬の夜《よ》、私《わたし》は旧友の村上《むらかみ》と一しょに、銀座《ぎんざ》通りを歩いていた。 「この間|千....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
の十七日、丁度木曜日の正午近くの事でございます。その日私は学校に居りますと、突然旧友の一人が訪ねて参りましたので、幸い午後からは授業の時間もございませんから、一....
或る女」より 著者:有島武郎
となり、子を生み、葉子の姿を魔物か何かのように冷笑《あざわら》おうとする、葉子の旧友たちに対して、かつて葉子がいだいていた火のような憤りの心、腐っても死んでもあ....
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
。岡村が蚊帳を釣ってくれる。予は自ら蒲団を延べた。二人は蚊帳の外で、暫く東京なる旧友の噂《うわさ》をする、それも一通りの消息を語るに過ぎなかった。「君疲れたろう....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
か四辺《あたり》が視《なが》められる。 こう、小北と姓を言うと、学生で、故郷の旧友のようであるが、そうでない。これは平吉《へいきち》……平《へい》さんと言うが....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
島県の河野広輝君、長野県の小栗虫太郎君来宅。昨夜は清宮博君も来宅、麻雀をす。近頃旧友の来宅ひんぴんたるは、戦争終了の事態をはっきり反映し、うれしともうれし。 ....
歯車」より 著者:芥川竜之介
滑稽に感ぜずにはいられなかった。…… そのうちにふと出合ったのは高等学校以来の旧友だった。この応用化学の大学教授は大きい中折れ鞄を抱え、片目だけまっ赤に血を流....
狂人日記」より 著者:井上紅梅
任したと語り、大笑いして二冊の日記を出した。これを見ると当時の病状がよくわかる。旧友諸君に献じてもいいというので、持ち帰って一読してみると、病気は迫害狂の類で、....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
くれない、」と度々不平を洩らしていた。 二葉亭を海軍編修書記に推薦したはやはり旧友の一人たる鈴木某(その頃海軍主計大監)の斡旋であった。鈴木は極めて粗放な軍人....
西航日録」より 著者:井上円了
郵船会社汽船神奈川丸に接す。海外万里の外にありて国旗を掲ぐる船を見るは、あたかも旧友に邂逅するがごとき感あり。ことに余が先年洋行のときには、ホンコン以西に日本船....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
る。ベートーヴェンはヴェーゲラーに十カ月目に返事を書いているのである。 懐しい旧友よ! 君とそして君のロールヒェンとの手紙がどれほど僕を喜ばしてくれたかはと....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
憎しみの証拠とさえ思われるであろう。しかし本所の或場末に小学生を教育している僕の旧友の言葉に依れば、少なくともその界隈に住んでいる人々は子供の数の多い家ほど却っ....