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旧地
「旧地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧地の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、新鍋の代りに、古いほど味の出るという南部の鉄瓶《てつびん》が、燻《くす》ぶった
旧地位を自在の上に占有しています。 米友が炉辺に近く担《かつ》ぎ出した千両箱、....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
る量を超過することが、おそらく見出されるであろう。
かかる場合には資本はむしろ
旧地に用いられ、そして等しく地代を作り出すであろう。けだし地代は常に、等量の二つ....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
そのままに襲用したに他ならぬ。しかるに一方クレの語は、もと夕暮の義で、ひとり呉の
旧地に国した東晋以下南朝諸国のみのことではなく、一般に我が国で西方なる支那を呼ん....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
、警察署の取締りが厳しくなり、車の通る表通から路地の内へと引込ませられた。浅草の
旧地では凌雲閣《りょううんかく》の裏手から公園の北側千束町の路地に在ったものが、....
「三国志」より 著者:吉川英治
めて、 「われらと共に、ゆかんとする者は江を渡れ。あとに残ろうと思う者は、去って
旧地の田を耕すがいい」と、云い渡した。 すると、百姓老幼、みな声をそろえて、共....
「三国志」より 著者:吉川英治
て自己の臣業となし、蜀の大理想であるともいっている。すなわちそれは漢室の復興と、
旧地への還都、その二つの実現である。そのためには臣らの粉骨はもちろんながら、陛下....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
そこでは青野季吉氏や前田河広一郎氏、満谷国四郎氏とも知って忘れ難い私の文筆始めの
旧地である。すべてきのうみたいな気がする。 花やらお酒やらもお祝いにとたくさん....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
もまた、このことだけは、余り熱心にならなかった。なぜならば、いまや随所に、大小の
旧地方豪族を取潰している最中だった。殊に、小寺政職の一たんの離反は余りにも悪質で....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
のであった。しかるにこれら非人部落に於いては、その多数は既に退転してしまい、依然
旧地に存するものも多くは社会の進歩と並進して、もはや特殊部落として認められる様な....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
犬神人は祇園所属でありながら、後までもその住居はやはり五条坂で、いわゆる清水坂の
旧地を離れておらぬのである。またこの清水坂の南の方、今の梅林町白糸町あたりは、も....