旧都[語句情報] »
旧都
「旧都〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旧都の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
い神々の殿堂を破壊し、また忌まわしい邪神の偶像に充たされたテーベ(Thebe)の
旧都を移転してしまった。しかしそれがために当然彼は権勢に目のない僧侶たちから睨ま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は》、高砂《たかさご》、尾上《をのへ》の月の曙《あけぼの》を眺めて帰る人もあり、
旧都に残る人々は、伏見、広沢の月を見る……」 弁信は得意になって
旧都の月見を....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
れあれや楽浪の故き京を見れば悲しき 〔巻一・三二〕 高市古人 高市古人が近江の
旧都を感傷して詠んだ歌である。然るに古人の伝不明で、題詞の下に或書云|高市連黒人....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
連邦の小島が残存している。(それもいつまでのことであろうか?)もちろんそこには、
旧都の詩的幻影は輝いていない。人の呼吸する空気に神々や英雄らの香を交じえる歴史は....
「レンブラントの国」より 著者:野上豊一郎
ている。東京のような近代都市は別として、京都とか奈良とかの千年以上の伝統を持った
旧都では、趣のある古いものをむざむざと壊して安っぽい新しいものに取り替えるような....
「犬を連れた奥さん」より 著者:神西清
中部にある小さな町。 グラナダ――スペイン・アンダルシヤの都会。ムーア人の王国の
旧都で、アルハンブラ宮殿など当時の遺跡によって名高い。 罪の女――『ヨハネ伝』第....
「ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
ボア》。鹿《しか》。土人娘。これらへの鉄砲による突撃。アヌラダプラとポロナルワの
旧都における考古学の研究。幾世紀にわたる|せいろん人《セイロニイズ》独特の灌漑《....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
山の遠くかすめる 沙流川は昨日の雨で水濁り コタンの昔囁きつ行く 平取はアイヌの
旧都懐しみ 義経神社で尺八を吹く 尺八で追分節を吹き流し 平取橋の長きを渡る 崩....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
、同時にまた松山の狭い天地を出て初めて大きな都に出たという満足の下にその千年前の
旧都を飽きもせずに彷徨き廻る日も多かった。歴史があり、物語があり、繁華がある。そ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
称する土木工事が何ら愛惜《あいせき》の念もなく見附《みつけ》と呼馴《よびな》れし
旧都の古城門《こじょうもん》を取払ひなほ勢《いきおい》に乗じてその周囲に繁茂せる....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
壮観を称美してその審美的価値を論じようというのでもなく、さればとて熱心に江戸なる
旧都の古蹟を探《さぐ》りこれが保存を主張しようという訳でもない。如何《いかん》と....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
人|牡丹花肖柏に伝えたのが堺伝授、肖柏から林宗二に伝えたのが奈良伝授、当時奈良は
旧都、堺は外国文化を京阪に移入する唯一の貿易港自由都市として発達しはじめておった....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
もっと省みる人たちが出たら、救いは近き日にあることを想わざるを得ません。 この
旧都はまた上質の漆器を産する所であります。特に蒔絵のような技は遠い歴史に根ざして....
「京都の朝市」より 著者:柳宗悦
私は大正の終りから昭和の八年まで足掛九年も京都に住んだが、今から想うと、もっとよくこの
旧都やその周辺の文化の跡を見ておくべきであった。由緒のある社寺はもとよりだが、近....
「三国志」より 著者:吉川英治
あってはいかがです」 張済のすすめに、帝も御心をうごかした。 帝には、洛陽の
旧都を慕うこと切なるものがあった。春夏秋冬、洛陽の地には忘れがたい魅力があった。....