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旬日
「旬日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旬日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ある。その恐怖すべき来襲の幕はいよいよ切って落とされたのだ。 そういえば、この
旬日、発信局の知れない電波信号が盛んに受信器に混信すると思っていた。それは火星の....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
日十七時、大本営発表で久方ぶりに軍艦マーチと陸軍マーチが響く。沖縄本島周辺にここ
旬日あまり群って退かぬ敵艦船群に対し、わが特攻水上隊及航空隊が突入し、わが水上隊....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を実験してみるかな」
そして、鍵がまず扉の内側に突っ込まれた。けれども、彼が一
旬日ほど以前、聖アレキセイ寺院のジナイーダの室において贏ち得たところの成功が、は....
「運命」より 著者:幸田露伴
の民に被らしむること無くして已みぬ。 四年|応文は西平侯の家に至り、止まること
旬日、五月|庵を白龍山に結びぬ。五年冬、建文帝、難に死せる諸人を祭り、みずから文....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
恕いたし候につき、速かに姦徒の罪状を糺明し、厳刑を加うべし。もし遅緩に及び候わば
旬日を出でずして、ことごとく天誅を加うべきものなり。」 亥四月十七日天下義士....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
と思う。満州が独立国となり、日満鮮人の合衆国となり、それが更に名誉ある帝国にまで
旬日の内に進化して了ったのは全く、大日本帝国軍部の遠大な計画に負うのであって、少....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
、背後よりぬき足さし足、密に歩を運ぶはかの乞食僧なり。渠がお通のあとを追うは殆ど
旬日前よりにして、美人が外出をなすに逢うては、影の形に添う如く絶えずそこここ附絡....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
出ることは天下の北陸道だから、それを通って、やがて再び京都の地に上り得られるのも
旬日の間。 こうなると、兵馬の頭には、金沢もなく、三国もない、地図を案じて北陸....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
から独逸を抜けて巴里へ帰ったのが三月末だった。巴里は以前に二、三度来ているので、
旬日滞在ののち倫敦へ渡って、古本の買集めや、見物の仕残しを済ますために日を送り、....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
も今は解任せられていた。この人は最も詩才に富んでかつて桜を詠じたものに『薄命能延
旬日命納言姓氏冒斯花、云云』の七律を作って同塾でも称賛を得たそうだ。しかるに輓近....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
だけでは、あとが続かない。お店のお通し付きばかりでは元より商売にならない。そこで
旬日ならずして、他の店へクラガヘの者、お客と一緒になるもの、五人の女は一時に消え....
「日月様」より 著者:坂口安吾
そういう連中で、疎開でねじ倒した材木だけ焼ないのがあったから、無断チャクフクして
旬日ならずして新築した。 王子君五郎君も、哀れ、疎開の運命となった。賭場などへ....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
妻智恵子が南品川ゼームス坂病院の十五号室で精神分裂症患者として粟粒性肺結核で死んでから
旬日で満二年になる。私はこの世で智恵子にめぐりあったため、彼女の純愛によって清浄....
「澪標」より 著者:外村繁
今年のことである。私は数え年五十九、妻は五十である。 私は机の前に坐っている。
旬日前には、一寸寒い日が続いたが、数日来、温度はよほど回復した。今日も、八つ手の....
「俗臭」より 著者:織田作之助
。 その後、古川が故買の嫌疑で拘引されたときいて、その時の溜飲が下がった。が、
旬日を出でずして、自分にも呼び出しがあった。古川の「市電もの」売買に関係してゞは....