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「昆虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

昆虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
《いた》められたに相異ないと、長雨のただ一つの功徳《くどく》に農夫らのいい合った昆虫《こんちゅう》も、すさまじい勢で発生した。甘藍《キャベツ》のまわりにはえぞし....
地球を狙う者」より 著者:海野十三
議なことを発見した。チョッキの下から現われた博士の身体は、硬い金属のようなものを昆虫の腹部のように重ねあわしてつくってあって、ピストルの弾丸が、あたりの継ぎ目を....
」より 著者:海野十三
き埋められてあったが、一部の余白みたいなところには、アラビア・ゴムで小さい真黒な昆虫が附着していた。どの短冊もそうであった。 それは蠅以外の何物でもなかった。....
地球盗難」より 著者:海野十三
キリ意識した。何たる驚異、ああ何たる無惨! 隣りの檻の中に収容せられていたのは、昆虫にも非ず、鳥獣にも非ず、実に実に万物の霊長たる人間が入っていたのである。それ....
金属人間」より 著者:海野十三
あるきまわっているのを見た。 それはゼンマイ仕掛けの人形とはちがい、どう見ても昆虫《こんちゅう》のような生きものに思えた。 つぎのガラス槽の中では、やはり頭....
超人間X号」より 著者:海野十三
がうそではないと思うだろう。 「この三角岳メトロポリスには、われわれ木のほかに、昆虫《こんちゅう》、鳥、小さい獣《けもの》、石などにも、人間と同じように考えたり....
火星兵団」より 著者:海野十三
が出て、それがしきりに動いていることだった。いや、角というよりも、蝶や甲虫などの昆虫類が頭部に持っている触角に似ていて、しきりにそれが動くのであった。 「不思議....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
、こうして二本の鞭のようなものが生えていて、釣竿のように、だらんと下っているが、昆虫の触角と似ていて、月の世界で、われわれ同志が話をするのには、なくてはならない....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
い、色の白い美童だが、疳の虫のせいであろう、……優しい眉と、細い目の、ぴりぴりと昆虫の触角のごとく絶えず動くのが、何の級に属するか分らない、折って畳んだ、猟銃の....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
歩行いた。ひょろひょろものの作者ごときは、外套を着た蟻のようで、電車と自動車が大昆虫のごとく跳梁奔馳する。瓦礫、烟塵、混濁の巷に面した、その中へ、小春の陽炎とと....
化鳥」より 著者:泉鏡花
ようになったんだから、うかつに聞いていては罰があたります。人間も、鳥獣も草木も、昆虫類も、皆形こそ変っていてもおんなじほどのものだということを。 とこうおっし....
鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
と彼は言った。 「ビルマはどこもかしこも皆音楽だ。部屋の間、草の間、樹の上、みな昆虫の吟詠があっていろいろの音色が合奏し、いとも不思議な感じがする。その間に時々....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
を聞かっせえ、待ってるだに。」 横に落した紫の傘には、あの紫苑に来る、黄金色の昆虫の翼の如き、煌々した日の光が射込んで、草に輝くばかりに見える。 その蔭から....
」より 著者:犬田卯
なく、紺碧の沼は崇厳なほど静かだった。やがて浩平一家のものは、よちよちと蟻が長い昆虫を運ぶような恰好をして、勝が、むしろ鋤簾そのものに曳きずられるようにしてやっ....
迷信解」より 著者:井上円了
申すことじゃ。「神代の巻」に、「大己貴命が少彦名命と力をあわせ、心を一にして鳥獣昆虫の災害をはらわんために、すなわちその禁厭の法を定めたり」とある。また、古代に....