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昇る
「昇る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昇るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尾生の信」より 著者:芥川竜之介
かに明るんだ空の向うへ、まるで水の※《におい》や藻《も》の※が音もなく川から立ち
昇るように、うらうらと高く昇ってしまった。……
それから幾千年かを隔てた後《の....
「彼」より 著者:芥川竜之介
いてある文句だった。僕はこう云う文句を読み、何冊かの本が焔《ほのお》になって立ち
昇る有様を想像した。勿論それ等の本の中にはいつか僕が彼に貸したジァン・クリストフ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
彼を襲《おそ》い出した、薄明るい憂鬱《ゆううつ》ばかりである。彼はパイプから立ち
昇る一すじの煙を見守ったまま、しばらくはこの憂鬱の中にお嬢さんのことばかり考えつ....
「竜」より 著者:芥川竜之介
》を眺め始めました。また成程《なるほど》そう云う気が起りでも致しませんでしたら、
昇る気づかいのない竜を待って、いかに不承不承《ふしょうぶしょう》とは申すものの、....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
》えた中空《なかぞら》へ一すじまっ直《すぐ》に上り始めた。老人はその煙の中に立ち
昇る火の粉を眺めても、やはり膝を抱きながら、気楽そうに小声の歌を唱って、一向驚く....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
》と神秘とに充《み》ち満《み》ちたエジプトの最後の女王ではないか? 香の煙の立ち
昇る中に、冠の珠玉でも光らせながら、蓮《はす》の花か何か弄《もてあそ》んでいれば....
「星座」より 著者:有島武郎
だいたかな」
そう西山は大きな声で独語しながら、けたたましい音をたてて階子段を
昇るけはいがしたが、またころがり落ちるように二階から降《お》りてきた。
「星野、....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
努めて驚きを隠し、はるかに△△を励したりした。が、△△は傾いたまま、炎や煙の立ち
昇る中にただ唸り声を立てるだけだった。 それから三四日たった後、二万噸の××は....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
Atum)という二つの違った名で呼ばれている。 汝をこそ拝め、あわれ、レーの神の
昇るとき、アトゥムの神の沈むとき。 汝は昇り、汝は
昇る。汝は輝き、汝は輝く。 光....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
の色と、眩るしい対照を為して、突っ立った煙突から、白い細い煙が喘ぐ様に真青な空に
昇るのを見て居ると、遠くが霞んで居るのか、眼が霞み始めたのかわからなくなる。 ....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
向き、面影やややつれたれども、さまで悪怯れざる態度、徐に廻廊を進みて、床を上段に
昇る。
昇る時も、裾捌き静なり。 侍女三人、燈籠|二個ずつ二人、一つを一人、五個を....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
。 が、鬼神の瞳に引寄せられて、社の境内なる足許に、切立の石段は、疾くその舷に
昇る梯子かとばかり、遠近の法規が乱れて、赤沼の三郎が、角の室という八畳の縁近に、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
ませんよ。」 「成程。線路を突切って行く仕掛けなんです。」 やがてむらむらと立
昇る白い煙が、妙に透通って、颯と屋根へ掛る中を、汽車は音もしないように静に動き出....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
上の途中に在る。われ等は地上の人間が想像する以上に、奥へ奥へ奥へと、生命の階段を
昇るべく努力しつつある。従ってわれ等は、まだ黙想の生活につきては何事をも知らない....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
雛にはぐくむのも見える。小羊が母を探して、戸の外までやって来る。ファラデーは日の
昇る見るのも好きで、野の草花の咲き乱れた山の上に長い夏の太陽の光が薄れ行き、夕ぐ....