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明白
「明白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
明白の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
うな作家や画家は、屏息《へいそく》せざるを得なくなります。何しろ、価値の大小が、
明白に数字で現れるのですからな。殊にゾイリア国民が、早速これを税関に据えつけたと....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
殺したと云う。釈迦の教の荒誕《こうたん》なのは勿論、釈迦の大悪《だいあく》もまた
明白である。(ジアン・クラッセ)しかしおぎんの母親は、前にもちょいと書いた通り、....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
ど、見開いて、唖のように執拗《しゅうね》く黙っている。これを見ると、下人は始めて
明白にこの老婆の生死が、全然、自分の意志に支配されていると云う事を意識した。そう....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
しまった。彼が手ひどく殴《なぐ》られた事は、一面に地腫《じばれ》のした彼の顔が、
明白に語っている事実であった。素戔嗚は彼の顔を見ると、腹立たしい心のどん底から、....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
牛の本が改めてまた読みたかった。それを今まで読まずにいるのは、したがってこの問に
明白な答を与ええないのは、全く自分の怠慢である。そう言えば今年の秋も、もういつか....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
に至るまで、彼が南北両欧に亘《わた》って、姿を現したと云う記録は、甚だ多い。最も
明白な場合のみを挙げて見ても、千五百七十五年には、マドリッドに現れ、千五百九十九....
「或る女」より 著者:有島武郎
さんの一身に関して、責任を持つ事なんか、僕はしたいと思ってもできはしないが、もし
明白にいわせてくれるなら、兄はまだ葉子さんの心を全然占領したものとは思われない」....
「或る女」より 著者:有島武郎
いうより以上に自然な言葉はなかったのだけれども、それではあまりに自分というものを
明白にさらけ出していたのに気が付いたのだ。古藤は案のじょう答え渋っているらしかっ....
「片信」より 著者:有島武郎
に自分を用いねばならぬ。これがだいたい僕の主張なのである。僕にとっては、これほど
明白な簡単な宣言はないのだ。本当をいうと、僕がもう少し謙遜《けんそん》らしい言葉....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
かの程度において存在している。それを私は無視しているものではない。それはあまりに
明白な事実であるがゆえに、問題にしなかっただけのことだ。
私の考えるところによ....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
うものに対抗するために政略的に行われた結婚であるとしていることである。 それが
明白なる誤謬、むしろ
明白なる虚偽であることは、ここに詳《くわ》しく述べるまでもな....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
。そしてエマアソンがその撤回を強要した時、敢然として耳を傾けなかった理由が如何に
明白であるよ。肉にまで押し進んでも更に悔いと憎しみとを醸さない恋こそは真の恋であ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
この神話はエヴァの創造に関するユダヤ人の伝説を思い出させるものであるが、とにかく
明白に初めからこの土地が存在していたものと仮定されている。この点はナヴァヨインド....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ろの肉体の破壊作用が単に奇蹟的に停止されたというだけのことで、その作用の跡は今も
明白に残っていて、その顔や体はまるで薄いガラス越しに見た未完成のスケッチのように....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
のお役に立てば、それで満足するものである。』 以上モーゼスの述べた所によりても
明白である通り、『霊訓』中に収められてあるのは、原本の一部分に過ぎない。近年『霊....