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昔噺
「昔噺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昔噺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
》ひとりこう思っている。
大森の海から帰った後、母はどこかへ行った帰りに「日本
昔噺《にほんむかしばなし》」の中にある「浦島太郎《うらしまたろう》」を買って来て....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
、何だろうと思って直《すぐ》に出掛けてってお目にかゝると、奥の六畳へ通して長々と
昔噺が始まったんだ、鳶頭お前がまだ年の行《ゆ》かねえ時分から当家《うち》へ出入《....
「雀こ」より 著者:太宰治
長え長え
昔噺、知らへがな。 山の中に橡の木いっぽんあったずおん。 そのてっぺんさ、からす....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ののようにもいう。 兵馬には何だか、物臭太郎の正体がわからない。その名前だけは
昔噺《むかしばなし》のうちに聞いているが、しかし、徹底した怠け者が神に祭られてい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の鎌をかけようというお雪ちゃんの策略でないことはわかっているし、米友とてもまた、
昔噺《むかしばなし》の主人公と違って、柿の実や、握飯の一つや二つで買収される男で....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
つ二つ想い出して見ることに致しましょう。 真先きに私がお訊ねしたのは浦島太郎の
昔噺のことでございました。―― 『人間の世界には、浦島太郎という人が竜宮へ行って....
「初孫」より 著者:国木田独歩
だお膝の上にはい上がりてだだをこねおり候、この分にては小生が小供の時きき候と同じ
昔噺を貞坊が聞き候ことも遠かるまじと思われ候、これを思えば悲しいともうれしいとも....
「幻の園」より 著者:豊島与志雄
は祖母についてその居間に退き、炬燵にあたりながらうつらうつらするのでした。祖母は
昔噺をやめて、じっと外の物音に耳をすますようなことがありました。そういう時に限っ....
「牛乳と馬」より 著者:豊島与志雄
いなさる。雷が落ちた跡には穴があいて、穴の底に美しい珠が残っている、とそこまでは
昔噺だが、その珠を見つければわたくしの病気も直るけれど、珠を見つけなければこの病....
「蔵の二階」より 著者:豊島与志雄
を受け、意外なことを思い出した。カヨは時とすると、桂一にお噺をしてきかせる。短い
昔噺だが、訳の分らないへんなのもある。 ――むかし、或るところにお化屋敷があっ....
「見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
た時、アンガスは、巨大な鉄製の首無人形で『決して意地悪をしない料理番』というあの
昔噺の文字を書いた羊鍋を手にした、『スミス式|雇入いらず』という大きなポスターを....
「河童小僧」より 著者:岡本綺堂
う噂で、これを思えば死者に霊無しとも云われまいと、現在その死体を引きあげた一人の
昔噺。世にはかかる不可思議の事もあるものか。 (『文藝倶楽部』02年5月号) *....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
国家の滅びるその際に隠匿したという大財宝を、発見しようというのですから既に立派な
昔噺式で伝説的でもあるのです。まして今では発見についてのこれぞという手懸かりもな....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
けはまだ例の到るところの土をつかむ地頭も死なずにいる。だから、私がこれから一つの
昔噺をつけ加えても、現代に通じていないことはない。農村は昔のままだ。それは土が昔....
「性に関するアイヌの習俗」より 著者:河野広道
アイヌ達の陰部の洗汁や悪臭ある植物の煮汁によってへきえきして退散する有様を述べた
昔噺である。 「我は部下と共に出稼ぎに出て、ぬば玉の闇の夜に、人間の村の、村の下....