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星辰
「星辰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
星辰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
こう》の花の莟《つぼみ》をまさぐる。 しばらく虚々実々、無言にして、天体の日月
星辰を運行《めぐ》る中に、新生の惑星が新しく軌道を探すと同じ叡智が二人の中に駈け....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ルドゥクが堅硬な金属で造ったもので、昼間は太陽の光に輝いているが、夜は暗碧の地に
星辰をちりばめた釣鐘に似ている。この穹窿の北の方の部分には、一つは東、一つは西に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
、一個の虫……これらの物を足場とする。非情の如くに思われる山や川や石や土や日月|
星辰風雨霜雪といえども、実は皆生命を持っている。すなわち宇宙の森羅万象は一切生命....
「物理学と感覚」より 著者:寺田寅彦
えば吾人の時間に対する観念の源でも実は吾人の視覚に負うところがはなはだ多い。日月
星辰の運行昼夜の区別とかいうものが視覚の欠けた人間には到底時間の経過を感じさせる....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
もう少し長い時間の経過は腹の減り方や眠けの催しが知らせる。地下の坑道にいて日月|
星辰は見えなくてもこれでいくぶんの見当はわかるであろう。質量と力の計測にも必ずし....
「獄中記」より 著者:大杉栄
論じている。やがて読書にあきる。顔をあげてそとを眺める。まず目にはいるものは日月
星辰、雲のゆきき、桐の青葉、雀、鳶、烏、さらに下っては向うの監舎の屋根。ちょうど....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
零度をくだる沙漠の旅がはじまった。万物声なくただ動いているのは、二人の影と頭上の
星辰のみ。と、やや東のほうが白みかけてきたころだった。地平線上にぽつりと見える一....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
じている。やがて読書にあきる。顔をあげて、空をながめる。まず目にはいるものは日月
星辰、雲のゆきき、桐の青葉、雀、鳶、烏、さらに下って向うの監舎の屋根。ちょうど今....
「出来上った人」より 著者:芥川竜之介
いじって、話を書いて、芋がしらの水差しを玩んで――つまり前にも言ったように、日月
星辰前にあり、室生犀星茲にありと魚眠洞の洞天に尻を据えている。僕は室生と親んだ後....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
だと存じます。天は唯一絶対ですが、その功用は水火木金土、その気候は春夏秋冬、日月
星辰を引き連れて、風師雨師を支配するものと、私はこんなように承わって居ります」 ....
「地上」より 著者:島田清次郎
「ええ」 冬子は立ち上がったとき一脈の身顫いを感じた。座の知れぬ深い夜の空に
星辰が美しく輝いている下を冬子は俥を走らせたのである。古龍亭へ着くと顔馴染の女中....
「迷信解」より 著者:井上円了
思議と称して差し支えない。ここにおいて、余は人の真怪の有無を問わるるに対し、日月
星辰、山川草木ことごとく真怪なりといいて答えておる。かかる大怪に比すれば、狐狸、....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
事の出来ぬ渺漠たるもの、果ては、広大無限、不可思議の宇宙を造り、その間には、日月
星辰山川草木と幾多の潤色がしてある。今我が立てる処もまたその撰にもれぬ。人為では....
「涸沢の岩小屋のある夜のこと」より 著者:大島亮吉
るからだ。そしてそのとき夜はますます自分たちの頭上に澄みわたっていた。かずかずの
星辰は自分たちにある大きな永遠というものを示唆するかのように、強く、燦らかに光っ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
」(一八一七年)〔〕 * われらの衷なる道徳律と、われらの上なる、
星辰の輝く空! カント※〕....