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昨夜
「昨夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
昨夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
、――この部屋は変えちゃいけなくって?」
「部屋を変える? だってここへはやっと
昨夜《ゆうべ》、引っ越して来たばかりじゃないか?」
男の顔はけげんそうだった。....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
に帰って来たのはこの時である。
内供は慌てて鼻へ手をやった。手にさわるものは、
昨夜《ゆうべ》の短い鼻ではない。上唇の上から顋《あご》の下まで、五六寸あまりもぶ....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
人になると云う事を知っている。勿論、馬鹿踊を踊ったあとで、しらふになってから、「
昨夜《ゆうべ》は御盛んでしたな」と云われると、すっかりてれてしまって、「どうも酔....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
逆落しに落ちさせらるる、あえかな姫君の姿さえありありと眼に浮んで来るのじゃ。現に
昨夜《ゆうべ》も。――」
こう云いかけて、あの沙門はさも感慨に堪えないらしく、....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
《けが》らわしい日本の霊の力も、勝利を占《し》める事はむずかしいと見える。しかし
昨夜《ゆうべ》見た幻は?――いや、あれは幻に過ぎない。悪魔はアントニオ上人《しょ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
な事が一年ほど続いた後《のち》、ある日趙生が久しぶりに、王生の家を訪れると、彼は
昨夜《ゆうべ》作ったと云って、元※体《げんしんたい》の会真詩《かいしんし》三十韻....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
が、その景色が眼にはいると、お蓮は嗽《うが》いを使いがら、今までは全然忘れていた
昨夜《ゆうべ》の夢を思い出した。
それは彼女がたった一人、暗い藪《やぶ》だか林....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
によれば、彼女に子を一人《ひとり》生ませていた。
「そのせいでございましょうか、
昨夜《さくや》も御実検下さらぬと聞き、女ながらも無念に存じますと、いつか正気《し....
「葱」より 著者:芥川竜之介
《うかが》いながら、
「お君さんには御気の毒だけれどもね、芝浦のサアカスは、もう
昨夜《ゆうべ》でおしまいなんだそうだ。だから今夜は僕の知っている家《うち》へ行っ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
あくるひ》の朝|洋一《よういち》は父と茶の間《ま》の食卓に向った。食卓の上には、
昨夜《ゆうべ》泊った叔母《おば》の茶碗も伏せてあった。が、叔母は看護婦が、長い身....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を鳴らしながら、しばらくはただぼんやりと岩の天井を眺めていた。すると気違いじみた
昨夜《ゆうべ》の記憶が、夢のごとく眼に浮んで来た。と同時にまた妙な腹立たしさが、....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
付《めつけ》へ来て、「明十五日は、殿の御身《おんみ》に大変があるかも知れませぬ。
昨夜《さくや》天文を見ますと、将星が落ちそうになって居ります。どうか御慎み第一に....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
しかった。しかし――今はそんなことに恋々《れんれん》としている場合ではない。俺は
昨夜《ゆうべ》もう少しで常子の横腹を蹴《け》るところだった。……
「十一月×日 ....
「運」より 著者:芥川竜之介
じつろく》をしに行く所らしいのでございますな。
「しかも、その物盗りと云うのが、
昨夜《ゆうべ》、五条の坂で云いよった、あの男だそうじゃございませぬか。娘はそれを....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
ある。どうも赤木の雄弁に少し祟られたらしい。 三十日 朝起きたら、歯の痛みが
昨夜よりひどくなった。鏡に向って見ると、左の頬が大分腫れている。いびつになった顔....