是非[語句情報] » 是非

「是非〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

是非の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
、慇懃《いんぎん》にこう言葉を継《つ》いだ。 「いえ、それも勿論強いて先生から、是非の御判断を伺わなくてはならないと申す訳ではございません。ただ、私がこの年にな....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
江《しょうこう》へ下《くだ》る事になっている。その時|渭塘《いとう》を通ったら、是非あの酒旗《しゅき》の出ている家へ、もう一度舟を寄せて見るつもりだ。」 それ....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
故旧《こきゅう》のような温情でつないでいたからである。 「早水氏《はやみうじ》が是非こちらへ参れと云われるので、御邪魔とは思いながら、罷《まか》り出ました。」 ....
路上」より 著者:芥川竜之介
せて、 「そうか、僕はもう君なんぞはとうに売りつけられたと思っていた。じゃこの際是非一枚買ってやってくれ。僕は勿論『城』同人じゃないんだが、あすこの藤沢《ふじさ....
」より 著者:芥川竜之介
て参りますと、驚いた事には摂津《せっつ》の国|桜井《さくらい》にいる叔母の尼が、是非その竜の昇天を見物したいと申すので、遠い路をはるばると上って参ったではござい....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ているかも知れない。…… これは六十七歳のブランキの夢みた宇宙観である。議論の是非は問う所ではない。唯《ただ》ブランキは牢獄《ろうごく》の中にこう云う夢をペン....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
に忍びなかったのも同情に価《あたい》すると言わなければならぬ。…… この解釈の是非《ぜひ》はともかく、半三郎は当日会社にいた時も、舞踏か何かするように絶えず跳....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
まで、四方山《よもやま》の世間話をして行きました。その世間話の中へ挟みながら、「是非一度これは先生に聞いて頂きたいと思って居りましたが。」と、ほとんど心配そうな....
或る女」より 著者:有島武郎
とした。事務長はその瞬間に葉子のなよやかな肩をさえぎりとめた。葉子はさえぎられて是非なく事務テーブルのそばに立ちすくんだが、誇りも恥も弱さも忘れてしまっていた。....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
いいだろう。私もまたこのアンティセシスの下にある。自分が思い切って一方を取れば、是非退けねばならない他の一方がある。ジェーナスの顔のようにこの二つの極は渾融を許....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
皆で金春館へ行こうって云うんですがね。一しょに行きませんか。」と云った。八重子も是非一しょに行けと云う、これは僕が新橋の芸者なるものを見た事がないから、その序に....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
にまかり出る幕でないことはよく存じて居りまするが、斯うも再々お呼び出しに預かり、是非くわしい通信をと、つづけざまにお催促を受けましては、ツイその熱心にほだされて....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
生活の二つである。帰幽せる小児は、天賦的に前者を具えていることもある。が、後者は是非とも之を教育の力に待たねばならぬ。夭折せる小児の教育の一手段としては、しばし....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
かつ実験は小生室にて御覧に入るるため、狭き階段を上り給うの労を御厭い無之候わば、是非御来臨願い度と存候。誠に実験は理解力のある以外の者には興味無之ものに御座候。....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
もし太郎右衛門が受取らなければその五枚も伊作に取られてしまうのを知っているので、是非受取るようにすすめたけれども受取りませんでした。伊作は太郎右衛門がどうしても....