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時間の問題
「時間の問題〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時間の問題の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
火の中にある毬栗《いがぐり》を守っているよりも更にあぶないと思われた。しょせんは
時間の問題で、永久に破裂を防ぐことの出来ないのは母子もあらかじめ覚悟していなけれ....
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
天名残りなく晴れて、天色ことのほか和清《わせい》であった。 大坂の落城は、もう
時間の問題であった。後藤又兵衛、木村|長門《ながと》、薄田隼人生《すすきだはいと....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の間に立って、金銭取引の中継ぎをしているらしい。ここまで判れば、この一件の解決は
時間の問題に過ぎないと、半七は多寡をくくってしまったのである。 まだ残っている....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
で場面はいとも緊張している。 岩田京四郎はなかなか白状しない。しかしそれはもう
時間の問題であると係官の方ではたかをくくっていた。というわけは、大学の報告で初め....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
。」小山は繰りかえした。「あいつらが逃げて来るようじゃ、こゝが陥落するのも、もう
時間の問題だ。」 その時、向う側のアカシヤの並木の通りで、ブローニングの音が一....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
てものにならず。この夜、一睡もせず。朝になり、ようやく解決を得たり。解決に曰く、
時間の問題さ。かれら二十七歳の冬は、云々。へんに考えつめると、いつも、こんな解決....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
、時刻が来れば忽然と抜け出し、城から姿を隠すのであった。そうして日夜衰弱し、死は
時間の問題となった。 しかも、葉之助は寂然と、別館に深く籠もっていて、他出しよ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
した。南米方面のスパイに対しては、厳重な包囲陣が敷かれて居り、彼等の検挙はもはや
時間の問題である” こうした録音は、いずれも汎米連邦側のものばかりであった。 ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
る艦体が、あの探照灯の眩しい光の中に照らし出されずにはいないであろう。それはもう
時間の問題であった。 それを知ってか知らでか、水雷長はまだ潜航命令を発してはお....
「二合五勺に関する愛国的考察」より 著者:坂口安吾
厳を封じたのが、信教絶滅の有力な原因だったといっぱんに解釈せられているのである。
時間の問題もあったであろう。時間に勝ちうる人の心はありえないから。しかし、穴つる....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
みや、小さな意地をはってみたって、なんにもなりゃしませんよ」 「いえ、なります。
時間の問題ですから。軍は秘密兵器を完成しています。敵が図にのって、総攻撃に来たと....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
、そして長い自然な呼吸をするようになるまで、彼の腕を上下した。 「こうなればもう
時間の問題だ」 私は彼から離れてそう云った。 ホームズは、彼の両手をズボンの....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
た。 この家で一番の不幸者は、お艶の弟の六蔵であった。それは重い心臓病で、死は
時間の問題であった。それに次いで不幸なのは、六蔵達の母であった。良人の強い意志の....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
けない。 日本など、臨戦態勢総強化をもっと急ぎ給え。 レニングラードの陥落も
時間の問題となった。レニングラード攻防戦がはじまって以来、ネバ河の名が度々新聞紙....
「田螺」より 著者:北大路魯山人
ルで三人の医者に見離された際(その時分から私は食道楽気があったものか、今や命数は
時間の問題となっているにもかかわらず)、台所でたにしを煮る香りを嗅ぎ、たにしを食....