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時間表
「時間表〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
時間表の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
口を云う役目をひきうけるような事になった。
すると、その時、自分たちの一人は、
時間表の前に立って、細《こまか》い数字をしらべている妙な男を発見した。その男は羊....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
詮議に及んだが、誰も責任者は出て来ない。元来|呑気《のんき》な連中の事とて、発車
時間表もよくは調べず、誰言うとなく十時に極《き》めておったのだ、とにかく約二時間....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ると安煙草は早や切符を買い、橋を渡って線路の向う側へ行き、上り汽車を待って居る、
時間表に依ると上り汽車は夜の十二時から先は唯二時五分に茲に通過するのが有る許りだ....
「蠅男」より 著者:海野十三
号で来たことは皆ピッタリ符合します。なんでもないことですよ」 「ははア燐寸と鉄道
時間表の常識とが種だっか」と警官は大真面目に感心して、「すると東京が暖いとか、雨....
「白椿」より 著者:海若藍平
おさらいと明日の下読が済むと、筆入やカバンを奇麗に掃除して、鉛筆を上手に削って、
時間表に合せた書物や雑記帳と一所に入れて机の上に正しく置きました。それから机の抽....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
マドリッドよりもバルセロナの方に君等の仲間は多いんだからと言って、わざわざ地図や
時間表などを探して来て、そこへ行く道筋や時間を教えてくれたりもした。 が、その....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
トランクを一つ買い、あとはテンセンストアで、一つ十銭の歯ブラッシや雲脂取り香水や
時間表や蚤取粉などを買い集めてそのトランクの中に叩きこんで出かける手軽さとは、正....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
大機嫌だったリット少将も、おわりには半分気が変なようになってしまった。 演習の
時間表など、めちゃめちゃになってしまった。それでも飛行島は、まず無事に元の錨地へ....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
度はいつに出るの、まだよほど時間があるかしら」 従姉のまき子は登志子がボンヤリ
時間表を眺めているのを見ると浮々した声で聞いた。 「そうね。」 彼女は気乗りの....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
、又死ぬんだと笑顔で云いました。そうだ。その前に、私は大阪駅で黒部あたりの地図と
時間表を買ってました。私は、富士氏と、冗談まじりに、その地図などみて喋り、彼は、....
「暗号数字」より 著者:海野十三
次から次へと搬ばれてくる大味な料理をどんどん片づけながら、帆村は壁に貼ってある
時間表へしきりに目をやっていた。 「十時二十五分、神戸行急行というのに乗るよりほ....
「変身」より 著者:カフカフランツ
家にこもりきりでした。わたしたちのテーブルに坐って、静かに新聞を読むとか、汽車の
時間表を調べるとかしているんです。糸のこ細工でもやっていれば、あの子にはもう気ば....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
場にて食品を売るもの女子なり。市街および公園に共同便所を置かざること。停車場内に
時間表も汽車賃表も時計も置かざること。寺院の多きこと。サンチアゴ市の地図中に表示....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
ハテ珍らしい駅名だと、地図を探してみたがそれらしいものはない。ようやく旅行案内の
時間表を繰ってみて、始めて後三年駅なるものの存在を知ったことであった。 後三年....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
に行くことになった。尤も、教務からは何の講義をしろという命令もなかったのである。
時間表には、いつもただ「英文学」と書いてあった。 慶応義塾へは、それからずうっ....