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晨
「晨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
晨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、伝六、辰の両名が、河童《かっぱ》が陸《おか》へ上がったよりより以上に、日月|星
晨《せいしん》をいちじに失いでもしたかのごとくすっかり影が薄くなったのは当然なの....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
しをもってした。そして茶をもって夕べを楽しみ、茶をもって真夜中を慰め、茶をもって
晨を迎えた。」 ほんとうの茶人チャールズ・ラムは、「ひそかに善を行なって偶然に....
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
人馬ともに力疲れて気衰ふべければ、明暁野村三田村へ陣替ありて一息つぎ、二十八日の
晨朝に信長の本陣へ不意に切掛り、急に是を攻めれば敵は思ひよらずして周章すべし、味....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
いないのです。 僧二 娘としたらよほど気まぐれな娘でしょうな。もろこしの書にも「
晨に呉客を送り、夕べに越客を迎う」というてあります。考えてごらんなされませ。女に....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
頭をくるんだ女が鞭を振り上げてあとからそれを追って行く。ユフカ村は、今、ようよう
晨の眠りからさめたばかりだった。 森の樹枝を騒がして、せわしい馬蹄の音がひびい....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
初夜の鐘をつく時は、諸行無常と響くなり。後夜の鐘をつく時は、是生滅法と響くなり。
晨朝は生滅滅已、入相は寂滅為楽と響くなり。聞いて驚く人もなし。われも後生の雲はれ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
た髄の心までも、唯|彫りつけられたようになって、残っているのである。 万法蔵院の
晨朝の鐘だ。夜の曙色に、一度|騒立った物々の胸をおちつかせる様に、鳴りわたる鐘の....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
飯を食べないでいる若奥さんの顔も見えた。他に隣の鄒七嫂や本当の本家の趙白眼、趙司
晨などもいた。 若奥さんは下部屋からちょうど呉媽を引張り出して来たところで 「....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
るに俊雄はひたすら疇昔を悔いて出入りに世話をやかせぬ神妙さは遊ばぬ前日に三倍し雨
晨月夕さすが思い出すことのありしかど末のためと目をつぶりて折節橋の上で聞くさわぎ....
「あゝ二十年」より 著者:上村松園
の障子をからっと明け放します。午前五時といいますと、夜色がやっと明け放れまして早
晨の爽気が漂うております。鳥の声が近く聞こえますが、虫などの類いはまだ出てまいり....
「山の湯の旅」より 著者:上村松園
林です。なんとも言えない静かな上品さがあるもので、朝の気がその上に立ち罩めて、早
晨の日の光が射しとおしてくる景色などは、言葉では言い切れない大きな詩味を投げかけ....
「雪の一日」より 著者:岡本綺堂
りしきる雪のなかに、往来の男や女はそれからそれへと続いてゆく。さすがは市中の雪の
晨である。 顔を洗いに降りてゆくと、台所には魚屋が雪だらけの盤台をおろしていて....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
間にはやはり豚に真珠であって、当時にあってこの二篇の価値を承認したものは真に寥々
晨星であった。が、同時にこの二篇に由て初めて崇高なる文学の意義を了解し、堅実なる....
「西航日録」より 著者:井上円了
て何をするかといえば、はるかな東方に向かって皇恩を祈るのである。) 百発砲声破早
晨、異邦猶見歳華新、挙杯先祝天皇寿、不背真為日本民。 (百発の大砲の音が早朝の静....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
水波動をえがく。午後、小児の盲目競走および大人の障害物競走あり。 二日、晴れ。
晨起遠望するに、渺茫無涯の海天、断雲日面をおおい、その間隙より旭光の放射せるを見....