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普遍化
「普遍化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
普遍化の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
の必然性とを考えなければならない。 どうして日本に五、七あるいは七、五の律動が
普遍化したかということはむつかしい問題である。今のところ明白な説明はできそうもな....
「孫悟空の雲」より 著者:宮本百合子
りかたそのもので、よりひろい一般的な可能が開かれ、その具体的で妥当な前進の方法が
普遍化されるために骨を折らなければならないのだと思う。 平野氏は、この数年来、....
「科学論」より 著者:戸坂潤
ヒテなどは、断言している。 だが他方範疇は実は事物そのものの性質を抽象・要約・
普遍化したものであればこそ、その存在理由を有っているのだ。概念とは実はただの観念....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
るかも知れない。この場合であるならば、問題が立場へ移行することによって、特殊性が
普遍化せられたからと云って、少しの困難も見出される筈がないのである。それどころで....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
の・論理にまで、即ち一般に意識のかの三つの部面の全体を支配する処の論理にまでも、
普遍化される。 * 〔P. Lapie, Logique de la volon....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ギリス的常識を、而も或る一定の社会層に行なわれた一部の常識を、固定化永久化し、又
普遍化したものに過ぎないということが想像される。
当時のイギリスは一方に於て政....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
文芸家や科学者、又一般に文化活動に従事する雑多な種類の人々にとっての問題にまで、
普遍化されざるを得なくなった*。 * 例えばドイツ社会学者第七回大会(一九三〇)....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
殆んど全く平行した共通した連関構造を有っていることが判る、という点が、夫が今私が
普遍化したいと考える一般的な結論なのである。 (一九三三・八) 10 科学的道....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
当な新らしいテクニカル・タームを覚え青踏社時代の新しさは近代の女性には常識程度に
普遍化されて来た様です。 一平 一つは外国からの格別新しい思潮が入らなくなった勢....
「今日の文章」より 著者:宮本百合子
書いたひとが読者につたえたい何ものかを持っているからこそ、文字にあらわしてそれが
普遍化することを求めるのだから、そういう本来の性質から云って、どういう時代にも、....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
井でも深ければ深い程、竜宮の水を吊り上げる事の出来る様なものである。此水こそは、
普遍化の期待に湧きたぎっている新しい人間の生命なのである。叙事の匂いのつき纏った....
「文芸は進化するか、その他」より 著者:平林初之輔
ような余裕が、現代人の生活からは急激に奪われつつあるというのである。そして機械の
普遍化のために、従来の小説の中の芸術的要素として重んじられたものが、今日では漸次....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
うさ。だが、写生の語義を伝神とか実相観入とかに転用するのはちょっと変だね。写生は
普遍化された語義としてはやはり単なる写生だからね。子規の写生にしてからが、空想味....
「文芸評論の方法について」より 著者:戸坂潤
の方言性だ。之は評論家がその文壇人としての個人的な印象をまだ充分に組織的に客観化
普遍化していない証拠だが、他方に於ては、やがて、評論乃至批評の所謂科学性の自覚の....