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智慧
「智慧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
智慧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
を御和《おやわら》げになって、
「三千世界は元より広大無辺じゃ。僅ばかりの人間の
智慧《ちえ》で、ないと申される事は一つもない。たとえばその沙門に化けた天狗が、こ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
ょうに、――」
「まあ、そうやかましく云わずにやれ。娘も壻も極《きま》り悪さに、
智慧袋《ちえぶくろ》を絞ってついた嘘だ。その上壻の身になれば、ああでも云わぬと、....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
笑《おか》しいところを見ると、あるいはあらゆる大男|並《なみ》に総身《そうみ》に
智慧《ちえ》が廻り兼ねと言う趣《おもむき》があったのかも知れません。ちょっと本筋....
「少年」より 著者:芥川竜之介
しその顔はどう云うものか、前に思ったほど生意気ではない。いや、むしろ可愛い中にも
智慧《ちえ》の光りの遍照《へんしょう》した、幼いマリアにも劣らぬ顔である。保吉は....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
のである。この故に又至る処に架空の敵ばかり発見するものである。
S・Mの
智慧
これは友人S・Mのわたしに話した言葉である。
弁証法の功績。――所詮....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
衛門の口の辺にはいかにも人間らしい皮肉な歪《ゆが》みが現われた。彼れは結局自分の
智慧《ちえ》の足りなさを感じた。そしてままよと思っていた。
凡《すべ》ての興味....
「二つの道」より 著者:有島武郎
ハムレットであるうちはいい。ヘダになるのは実に厭《いや》だ。厭でもしかたがない。
智慧《ちえ》の実を味わい終わった人であってみれば、人として最上の到達はヘダのほか....
「星座」より 著者:有島武郎
業を続けたいのだというよりしかたがなかった。父は清逸が物をいいだす以上は、自分の
智慧《ちえ》ではとても突き崩せないだけの考慮をめぐらした上で物をいうと知りぬいて....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
一 なぜファウストは悪魔に出会ったか? ファウストは神に仕えていた。従って林檎はこういう彼にはいつも「
智慧の果」それ自身だった。彼は林檎を見る度に地上楽園を思い出したり、アダムやイヴ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
釈迦は竜樹によって、基督は保羅によって、孔子は朱子によって、凡てその愛の宝座から
智慧と聖徳との座にまで引きずりおろされた。 × 愛を優しい力と....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
の無え筈の虫でも考える時があるんだ。何を考えたってお前、己ら手合いは人間様の様に
智慧がありあまんじゃ無えから、けちな事にも頭を痛めるんだ。話がよ、何うしてくれよ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ことでございます。 さて最初地上に生れ出でた一人の幼児――無論それは力も弱く、
智慧もとぼしく、そのままで無事に生長し得る筈はございませぬ。誰かが傍から世話をし....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
上生活中には達せられぬかも知れない。神は一切を試練する、そして資格のある者にのみ
智慧を授ける。前進の前には常に準備が要る。これは不変の鉄則である。資格が備わりて....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
番会いたい彼は、その峰々に亘るべき、不思議の虹を仰ぎ見た菊池、――我々の知らない
智慧の光に、遍照された菊池ばかりである。....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ろう。その代わり死んだ奴の画は九頭竜の手で後世まで残るんだ。 沢本 なんという
智慧のない計略を貴様は考え出したもんだ。そんなことを考え出した奴は、自分が先に死....