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「暖房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暖房の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
死までを語る」より 著者:直木三十五
いているのであるが、午前五時十六分前、徹夜である。これで、肺病が治るであろうか。暖房装置がまだ出来て無いので、炭火である。そろそろ空腹であるが、女中二人と、娘一....
病院の夜明けの物音」より 著者:寺田寅彦
ばらくすると止まって、それが次の室に移り行くころには、足もとの壁に立っている蒸気暖房器の幾重にも折れ曲がった管の中をかすかにかすかにささやいて通る蒸気の音ばかり....
超人間X号」より 著者:海野十三
研究所の地上の各階では、機械人間《ロボット》が働いている。彼らは、研究所の動力や暖房《だんぼう》のことをまちがいなく管理していた。また、機械人間製造の方でも、た....
大脳手術」より 著者:海野十三
安心だ。 食堂へいって鳴海と共に朝食を済ませた。それから彼の部屋へ行って、電気暖房を囲んで莨をのんだ。 そのとき鳴海が、突然妙なことをいい出した。 「ねえ闇....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
閉されて、あの奏楽を指揮しているのではなかろうか。 「ふしぎだ。この建物の中には暖房設備があって、部屋を温めている。煙突一つ見えず、もちろん煙もあがっていなかっ....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
、冬は腰がひえてかないまへんという関係やら、家では靴をぬぎ畳の上へ坐する風習と、暖房装置がこたつであったりするために、あまり多く見受けない。しかし、たまたま、驚....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
つだった。内部は金目のかかった卑俗なぜいたくさを示していた。階段には、熱しすぎた暖房器の重い空気が漂っていた。狭い昇降機がついていた。しかしクリストフは、訪問の....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れた。それには危険が伴わないでもなかった。音楽は近代の大なる害毒物の一つである。暖房のようなまたは頼りない秋のようなその暖かい倦怠《けんたい》は、人の官能をいら....
吹雪のユンクフラウ」より 著者:野上豊一郎
してもらうのだと思うと高くも感じなかった。若い娘たちがいそいそと立ち働いていた。暖房の装置もよく、室内は外套を脱いでいて丁度程よい暖かさだった。 サロンの外の....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
があるが、背中が寒いから、まんまるくなってコタツに当っている。ノビノビと健全なる暖房じゃない。 田舎では今でもソダを燃してイブされながら暖をとる。鉢の木だ。 ....
予言」より 著者:久生十蘭
の間に掛けたが、しばらくすると、ポケットからハンカチをだして、しきりに汗を拭く。暖房はしてあるが、暑いというほどではない。松久が、 「おいどうした」 と低い声....
だいこん」より 著者:久生十蘭
つ念入りに頭の中を検査されたうえ、始末書をとられ、花を抜いて南瓜畑にし、クラブの暖房装置をボイラーとも自発的に憲兵隊へ献納するという留保条件付でようやく放免され....
」より 著者:カフカフランツ
に笑顔をつくって、いった。しかし、いちばん欠けているもの、つまり不十分な寝場所と暖房とについては、彼女はきっぱりと、あしたにもなんとか策を講じることを約束して、....
三月の空の下」より 著者:小川未明
荘な住宅はそびえている。それらの内部には、独立した子供部屋があり、またどの室にも暖房装置は行き届いているであろう。そこに生まれ育った子供と、あの貧しい家に病んで....
」より 著者:中谷宇吉郎
の結晶は銅面に附着したまま落ちないから、かき落して調べた。この実験をした所は冬季暖房装置を止めた室内で、零度乃至三度位の気温の時が実験に便であった。 四 この....