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暗合
「暗合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暗合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
た。そのとき僕はハッと胸を衝かれたように思った。そんなことがあるだろうか。それは
暗合だろうか。もしや、もしや……。イヤそんな不思議なことがあってたまるものか。 ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
った。その一つは、偶然にも、当歳の赤ン坊用のマスクだった。 「なんという不思議な
暗合だろう。親子三人に、親子三人用のマスク!」 髯男は、六ヶ|敷い数学解法を発....
「赤外線男」より 著者:海野十三
ない。その上に、隅田梅子という婦人と轢死婦人とが同じ衣類所持品をもっていたという
暗合、それから黒河内子爵夫人が、行方不明で、今も尚生死が知れぬが、あの少し前に、....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
地へ乗り込み、父の仇の露国将校を討ち取るという筋であったそうで、苦力の五郎十郎が
暗合しているには驚きました。但し私たちの五郎十郎は正真正銘の苦力で、かたき討など....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
くれと頼むことにしたのであろうと思われます。御新造に呪われたのか、それとも自然の
暗合か、とにかくその芸妓も同日にコレラに罹ったのは事実で、やはりその夜なかに死ん....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
、艇長は電話にかかった」 “はい、艇長は電話にかかった”――ということばは一種の
暗合であった。そういうことばをいうと、スイッチが、高声器の方へ切りかえられるので....
「獏鸚」より 著者:海野十三
もフィルムの切取られた箇所と、台辞の間違っている箇所が一致しているのです。偶然の
暗合にしてはあまりに合いすぎるので、これは誰かの故意の切取りと見ました。監督にも....
「雷」より 著者:海野十三
憶い出した。……すると、あれは矢張り、北鳴氏の実験に使うものなんだネ。ほう、妙な
暗合だ」 「赤外線を採集して映画を撮るんだということですけれど、それなら櫓は一つ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、さらに私を苦しめたのは、その事件がさきの夜に私が見た光景と寸分たがわない偶然の
暗合であります。わたしはその煩悶や恐怖を出来るだけ平気に粧おうとしましたが、どう....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
を飛ばした。運転手はなぜかこの寒さに古いレエン・コオトをひっかけていた。僕はこの
暗合を無気味に思い、努めて彼を見ないように窓の外へ目をやることにした。すると低い....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
その時代の本所や柳島辺には蛇も蛙もたくさんに棲んでいたろうじゃないか。丁度そんな
暗合があったものだから、いよいよ怪談の色彩が濃厚になったのだね。」 彼は無雑作....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
だ親父の話を聴いたときには、一旦はなんだか変な心持にもなりましたが、つまり偶然の
暗合で、別にどうと云うことも無いんですよ。(笑いながら。)あなたは青蛙神とか云う....
「妖怪学」より 著者:井上円了
が書をよくし字を知り、下女が論語を読むがごとき、これ神知の一種なり。偶合とは偶中
暗合のことにして、偶然に想像と事実と
暗合するの類をいう。例えば、親戚の者の病死を....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
はなんであるかと申しますると、すなわち偶合論、また一つに偶中とも申します、偶然に
暗合することであります。私は近来全国一周を企てまして、昨年十一月以来、各県下を旅....
「迷信解」より 著者:井上円了
てておく。世間にて卜筮、人相等の事実と合する場合のあるがごときは、もとより偶然の
暗合というべきものなれば、余はこれを誤怪の一種に加うるつもりである。その他は、こ....